Interview

Aquvii 前篇

『gifts』をコンセプトにアンティークとアートを融合させたショップAquvii(アクビ)。大切な人への『gifts』だったり、自分自身への 『gifts』だったり、神様からの『gifts』で創られた”モノ”だったり…。今回はAquviiのメガネ店主川辺恭造氏氏にお店が始まるまでの経緯や彼が手がけているオリジナル商品についてなどAquviiについての様々な質問をぶつけてみた。

-簡単なバックグラウンドについて教えてください

最初は雑貨屋にいたんですけど雑貨屋がやりたくて大学辞めてちゃぶ台屋で働いてそこに一年間くらいいて中目黒に以前あったNiviというお店に引っ張られたんです。そこでは洋服屋(セレクトショップ)をずっとやっていました。洋服屋は二人だけでやっていたのでそこで凄く勉強させていただいたんですが、でも自分がお店をやりたくて大学も辞めたし雑貨屋も入ったのにやっているうちに何をやりたいのかわからなくなってしまって、洋服屋をやりたいみたいな気持ちにその時はなってしまったんです。でもその後旅行に行ってやっぱり(洋服は)違うなと思って雑貨屋になりました。

-依然働いていた洋服屋はどのようなセレクトだったんですか

オリジナル半分のインポート半分と言う形でした。ファッションと言うよりはストリートカジュアルみたいな感じで1個の店の中に2つ店があるみたいな形でやっていてその片方をやっていたんですけど、もう一個のお店はUKリーバイスやったり、UK限定のスニーカーを並行輸入でやったり。それがその当時はかなり先駆け的な店でした。ニュージーランドの方でアウトドアブランド見つけてきたりいわゆる大きいセレクトショップではないやり方をやっていたので自分にとって凄く勉強になったんです。

-今のセレクト的感覚はそこで養った物ですか

そうだと思います。普通に展示会行って(洋服を)つけてという所ではなかったので。今も自分は展示会に行かないしファッションとして成り立っている物より物として面白い物にいっちゃいがちですね。洋服を今の店で入れることもあるんだけどコレクションで見せたいというのは凄いわかるしそうあるべきだけどうちのお店的なアプローチとしては物をピックアップして「一型で1カラーだけでやりたい」と言うわがままを言わせてもらったりもしています。HIRO君とかETHOSENSさんとかはそういう風にわがまま言わせてもらって企画しています。洋服屋さんは凄いことをやっているところはいっぱいあるのでうちでしか出来ないことをと思ったらそうなっていたんです。リスペクト出来る人と何かやりたいという気持ちが強いのでそれを模索して何かをやれたらって常に考えています。

-Aquviiの名前の由来について教えてください

色々言ってるんですけど本当は自分が朝苦手なんですよ。寝坊凄くする人間なんです。でもそれじゃ格好悪いので笑顔が伝染するようにとかいってるんですけど、本当は寝坊しても怒られないように。1時からなんだけど1時に開かなくて2時になることもあるので店の名前をあくびにしておいたら「開いてなかったじゃないですかー」って言われても「すいませんあくびなんで」って言える、その気の抜け方が好きだったんです。

-ショップのコンセプトを教えてください

GIFTです、プレゼントを買える店にしたかったので。古い店も昔から好きで特別感を探したくて。その人の為に何か探している時間が良かったり、それをお店にしたかったんです。個人的に自分でも昔からプレゼントをあげるのが凄く好きだったんです。道で見つけた石とか凄く小さい雑貨屋で見つけた500円くらいの人形とかそういうのをあげたりしていたんですけどそういうのを買えるところが自分の中でどんどんなくなって来ていたのでそういうのを探せる店にしたかったんです。

-自身の考えるギフトの定義とは何ですか

その人のことを考えるという時間だと思います。自分自身のギフトも自分のことを頑張ったと思ってあげれる時間、見直す時間、過去を見るのではなく大切にしてあげる時間をAquviiで作ってくれたらいいなって思います。最近時間について考えることが多くて無駄な時間が好きなんです。ギフトもうちで買わなくても言っちゃえばいいんです。話をしていて「じゃー花とかがいいんじゃない」ってなったらそれはそれで凄いうちの店としては成功。相手のことを想ってる時間 や探している時間がギフトなので。ギフトは物だけとは限らないです。

-自分の思い出に残っているギフトについて教えてください

旅行かな、(Aquviiをオープンする前に)バックパックで世界を回っていた。あれは凄いギフトだと思います。色々なことを考えたりも出来ましたし。旅行に行ってる時間そして旅行する時間をもらったことが自分にとっての一番のギフトですね。

-それまではそういう考える時間はなかったのですか

一人でいると凄い余計なこととか考えますよね。神様ってなんだろうとか。それは凄いよかったし、だからこそ自分のやりたいことも見つかったし、幸せな時間でしたね。

-会社を辞めたときには明確な答えは何も無かったのですか

無かったですね。店をやろうとは思っていたけどどんな店にしていこうとか(旅行から)帰ってきてみたら答えが出ていたと言う感じですね。実際その時に出会った人達と繋がってやったりとかもしていますし。

-HPのコンセプトについて教えてください

可愛いですよね。凄いわかり辛いって怒られたりもするんですけど・・・。あれは思いつきでこういうのを作ってくれってやってアイデアは僕が出したんですけど発想が素人だからああいうわかりづらい感じになったんだと思います。宝探し的な感じで中に入るのに少し時間かかるのでその時間をちょっとかけて欲しいなって想いもあるんです。その探す時間もギフトなんですよね。わかりやすいボタンをつけようかなとも思っているんですけどやらないかもしれないです。

-HPのトップページのラブレターについて教えてください

Ryanと言う友達がいてキーワードを何個か上げて「これで手紙を書いてくれ」ってお願いしたんです。で「どんな感じで書けばいい?」って言われたんですけど大人風の重い感 じにはしたくなくて話しているうちに中学生のラブレター風になりました。今だと手紙で書かないですよね。電話でさらっと言ったり、でもそのへんなギャップみたいなところが気に入っています。

-ショップの内装イメージを教えてください

一番最初のイメージはパリのアトリエでした。変わっていくものだと思っているし少しずつ変わってきています。

-最初はなぜパリのアトリエだったのですか

多分そういう本を読んだのだと思います。そんなに絶対これでいこうという内装イメージも無いですし、変わっていこうと思うし、ゴールも無いものなので変えて行きたいですね。だから最初とは全然違います。前まではチェコによく行っていてチェコが好きだったのでチェコっぽくチェコっぽくってやっていたんですけどそれももう出来るところまで来たので今は模索中な感じです。

-最初に白の内装で統一したのは石膏職人である父親の影響が大きいのですか
それはあると思います。色でいうと白が好きだし、ただ白が好きなわけじゃなくて集める物やピックアップする物が色んな物になってしまう、色がぐちゃぐちゃになるのですが白の中に色がいろいろ入ってるのも好きだし、それを意識して白に統一しました。

続く

One Response to “Aquvii 前篇”

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