2013年にブランド創立80周年を迎えるにあたり、クリエイティブ・ディレクターのフェリペ・オリヴェイラ・バティスタは、2013年の春夏コレクションにて、この歴史的なスポーツウェアブランドを、コンテンポラリーなシーンでより一層確立させた。
フェリペ・オリヴェイラ・バティスタは、ルネ・ラコステの歴史的なジャケットを、フィリグリーバージョンで夏のワードローブとして蘇らせた。
その一方で、ブランドのアイコン(テニスボール、ラケット、コート、ワニなど)からインスピレーションを得たオリジナルのニュープリントを軽快かつユーモラスなタッチでブランドに加えている。
それぞれのアイコンをある意味でキネティックアートのようなパターンにアレンジすることで、シンプルな総柄プリントのような視覚効果を持たせている。これらのニュープリントを取り入れた12枚のポロシャツは、メンズ、レディス共に様々なカラーで、カプセルコレクションとして展開される。
ラコステ独自のグラフィックに手を加えるにあたり、フェリペ・オリヴェイラ・バティスタは80年代のブランドのアーカイブを見直し、オーバーサイズのTシャツにアシンメトリーなカラーブロックを用いるという着想を得た。流れるようなライン、心地よいラグジュアリー感、確かな実用性は、クリエイティブ・ディレクターの新たなディレクションによって生み出されている。
そして、80年代へのユーモラスなオマージュとして、フェリペは、スポーツウエアの重要な要素の一つであるジョギング・スーツに、今日のスタンダードな上品さを取り込んでいる。また、プリントシャツとセットアップのパンツにマッチするウエストポーチも登場した。
レディスでは、白のナッパレザーにエンボス加工を施したワニをジャージー素材にラミネート加工した、よりルーズなシルエットのポロドレスが登場。グラフィックは、主にライトなワードローブに取り入れられ、アシンメトリーなカラーブロックは、ジャージードレスにインターシャでさりげなく施されている。
スポーツ素材の技術開発に努めたルネ・ラコステに則り、今回のコレクションでは、シームが縫製ではなく溶接された、ビニール・レインコートを発表した。
キャサリン・ラコステのゴルフバッグにインスパイアされた“キャシーバッグ”は、より機能的なトートバッグへとリモデルされた。その一方で、ブランドの伝統を踏まえながらも、80年代のアイコニックなスタイルを盛り込んだメンズのスニーカーは、スポーツウェアとストリートウェアのちょうど中間ぐらいにブランドを位置づけるアイテムとなっている。
コレクションには、豊富なカラーが取り入れられており、ピュアホワイトから始まり、パールグレー、ペールイエロー、ライトブルーへと移っていきます。そして、ライトトーンのコレクションとミックスされたネイビー、レッド、エレクトリックブルーによって、強いコントラストがもたらされている。