Interview

F.E.A.R 2/2

“アクセサリーで服にすがっていたいというのがあるので服を際立たせてアクセも目立てば嬉しいなって”

―描いている女性像を教えてください

凄くすらっとしていて目が凄い釣り眼で凛としてハイヒール履いて見下した感じの女性ですね。ドレスや黒のシックなワンピースを着て、でも両腕にちょっと棘 のあるアクセを着けてちょっとエロい拘束された女性みたいな。

―その女性像は実際の人物像ですか

それはないです。芸能人に例えるとかもないですし、自分がそういう女性と付き合ったとかもないです。

―自分が着けたい物として作っているわけではないんですね

全然違いますね。そういう人に着けてもらいたいと思っているので。自分は鋲とかも全く好きではないですしシンプルなアクセの方が好きなので自分の好みとは 全然違うものですね。

―自分で身に着けたい物を作ろうという気持ちはありませんか

今のところないですね。

―自分の着けたい物以外でアクセを作ろうと思ったのはなぜですか

元々絵から入ってるんですけど絵に描かれているのは女性なんです。凛としてたばこ吹かしている女性だったので描いてる女性像に合わせるアクセサリーを作りたいと思ったんです。だから最初から自分用に作っているというのではなくこれからもそういう気で作ろことは多分無いですね。

―なぜジップや鋲などの素材だったのですか

簡単な理由でジップやファスナーで牙を表現したんです。ありきたりかもしれないんですけどそれを表現して鋲とかも刺刺しくて無機質な物を作りたい。その中にも温かさを表現したいなと思ってリブニットの素材を使ったんです。

―実際商品を買われているのは男性、女性どちらが多いですか

男性ですね。サイズはフリーサイズにして女性でも男性でも入るようにはしています。次はよだれかけのような物やフォックスファーを使ったアクセサリーを作っています。


―自分自身が好きな物というのはどういった物ですか

自分が好きなのはUndercoverやGarconsとか綺麗なんだけどラフに着れるものが好きですね。

―一番影響を受けた人は誰ですか

やっぱりティムバートンですね。最初は小学生の時にNightmare Before Christmasを見たんですけどその世界に憧れてこんな世界いいなって。マグリットとかも好きですね。

―ファッション系で影響を受けた人物はいますか

特にいないんですけど高橋盾さんは人間性が好きです。直接は知らないんですけどなんかいいな、やりたいことやってるなって尊敬しますね。服作りながら もドールメイキングして本業やりつつ自分の趣味をビジネスに出来てるから自分もそうなりたいなって思いますね。

―(嶋崎さんが働いている)MoMAは世界中の良い物が集まっているわけですがそこから影響を受けたりとかはないのですか

正直無いですね。自分が欲しい物も無いですし。

―自分がその場所に置きたいという気持ちはありますか

それはないですね。合わないと思っています。

―アクセ以外の洋服などをやりたいとかはないのですか

アクセサリーで服にすがっていたいというのがあるので服を際立たせてアクセも目立てば嬉しいなって思います。

―絵をプリントTシャツやアクセサリーにしようという考えはないのですか

それも考えています。でもさっきも言ったように美術館回った後のプリントTみたいのはいらないと思うのでさりげなく例えば後ろにちょこっとあるくらいでいいなって思います。絵はやっぱり展示会の時に見てもらって空間で感じてもらえたら。

―アクセを作る前に絵を描くのですか

そうですね。作る前に絵を描いて10枚くらい全部絵描いてから飾ってどういうの作ろうって考えるんですよね。最初に描いた絵は人間だけじゃないし、動物も 描いているし自分の思っていることを絵にして描いてやっぱりその時描いてみると似てしまうというか描きたい物は同じなので結局全部似たようなテイストに なってそれをまとめてアクセに落とすみたいな方法です。

―アクセサリーは全部手作りですか

全部手作りです。ブレスレットはミシンで作ってリングは全て手縫いでやっています。

―アクセサリーはどこかで学んだんですか

全部独学です。最初は形がうまくいかなかったり楕円形になったり全然うまくいかなくてやっと見つけた形というのがころころした形だったんです。

―ずっとこういうテイストでやっていこうと思っているのですか

変えていこうと思っていますがまだそれは決まっていません。

―シーズン毎にやっていくのですか

そうですね。今回のテーマは.”Darkness lurked in mind. at ordinary times. We won’t let them show up.butThe darkness appear. When we are overcome by fear…. だったんです。描く絵に後ろからモンスターみたいな、牙を出した絵がたくさん出てきて牙がモチーフになっていて牙に合わせてスタッズとかファスナーでやろ うとなって決まったんです。で次のシーズンは全く別の物を作ろうかなと思っています。

―インスピレーション源はどこですか

特にないんですよね。絵はマグリッドの作品なんですけどアクセはないですね。

―最終的にはギャラリーを作りたいんですよね

そうですね。そのイメージもあります。アパレルメインでお店とかにも置けないしオンリーショップも出せないけどちゃんとしたものをセレクトして。あまり行動が出来ないというか作っていても売り込みが出来ない、そういう人達の肩を押すじゃないけど展示スペースを作ってあげてそれで合同で展示させて何か物を売るというスペースを作りたいですね。その中で自分のブランドがあればいいなって感じでやっているんです。ブランドだけで飯を食おうというそういう気は全然無くて。来年にどこか借りてまずイベントが出来たらいいなって思います。

Interview & Text:Masaki Takida

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