Interview

DARK MATTER


アートディレクター兼グラフィックデザイナーとして様々なブランドと仕事を手掛ける傍ら8月に始めたアクセサリーのコレクションがAmanda Leporeディレクションの下Not Just a Label Shopで販売され話題となったDARK MATTERデザイナーJon San Nicolasにインタビューした

―ご自身とブランドについての経歴について教えてください

私はファッション、グラフィックデザイン、ファインアートの学校に通いましたが、もちろん卒業はしていません。そういうところは忍耐力がないのです。
現在はアートディレクター兼グラフィックデザイナーとしてロサンゼルスで様々なブランドと仕事をしています。(つい最近ではBlood is theNew Black とArchive Agencyの仕事をしました。)
デザイナーとしては、8月にDark Matterのコレクション1を始めたところです。
現在はそれに労力と意識を注いでいます。私の一番の優先順位となりました。

―どのように自身のブランドを始められたのですか

最初のコレクションが終わると、すべてをオンラインで流し、ファッション業界のすべての知人に連絡をしました。そして素晴らしい評価を頂いたのですが、 もっとDark Matterが有名になり、より多くのショップに並ぶよう努力しています。
私の戦略はまだ作品と共にありますが、Dark Matterの進化を止めることはありません。
何度でも再定義し続けるつもりです。

―ブランドのコンセプトとは

とてもシンプルです。ジュエリーを、私の大好きなブランド、デザイナー、ファッションと結び付けたいのです。
いくつかのアイテムは他のコレクションに比べより概念的ですが、共通するのは、‘ダークでありながら洗練されている’ということです。
性別を問わず、黒のドレスや白のシャツに合うようなものもあり、これはとても印象に残ります。私のような人向けの作品もいくつかあります。
シンプルなデザインで、モダンな素材、決して派手ではありません。

―Amanda Leporeが監督した「Not Just a Label Shop」で販売された初コレクションについて教えてください。

「Not Just a Label Shop」では大きなプレッシャーがありました。
デザイナーをフィルターで判別しているのかはよく分かりませんが、本当に素晴らしいブランドばかりでした。そうは言っても、NJALで彼女に選ばれた私の ラインが並ぶことはとても嬉しかったです。私のコレクションはダークでシックです。それが彼女が私のジュエリーを選んだ理由であってほしいと思っていま す。

―あなた自身のスタイルについて教えてください。

私は自分のスタイルについてはあまり関心がありません。
ジーンズやボタンアップシャツ、黒いレースのついた黒のコンバースを履き、黒い腕時計をしています。V&Rのアンチドートと、たくさんのタトゥー をしています。これが私のスタイルで、大体常に同じです。
私がもっと刺激を受けるのは、YSLやAlexander McQueen, Margielaと、Dark Matterのアイテムを組み合わせたおしゃれな人たちを見るときです。
私のスタイルよりも素晴らしい彼らの着こなしに影響を与えることができたのです。

―今の時代に、デザイナーが向き合う困難とは何ですか

今は、本当に大変な仕事を早くすることが求められます。
10年前は大抵の人は現在ある手段をもっていませんでした。ソーシャルネットワーキングのおかげで今では名前と写真を広報を必要とすることなく、一万倍も 早く広めることができます。しかし、人々のスタイルもまた速い速度で変化します。賢く、そのレースに遅れずについていき、リードしなくてはいけません。
私が考える良いデザインとは、創造性と予測を混合したものです。創造性だけでは成り立ちません。
デザイナーはビジネスのあらゆる側面を頭に入れ、すばやく行動しなくてはいけません。
なぜなら今ではこれまでになくたくさんの人々がオンラインで作品を見るからです。
しかし、私はそのレースが好きでもあります。

―あなたの顧客はどういう人たちですか

私の顧客は、見た限りでは、少し型破りな人たちですね。若い頃はパンク、ゴス、モッズそして大人になり、アート、デザイン、スタイルや音楽において成長し た感じです。
MargielaやDior Homme, YSLにお金をかけることができ、実際そうするでしょう。
私と同じで、私が10代の頃はいつもYSLやJohn Galliano, Gaultier, Alexander McQueenに刺激を受けていました。私は初のコレクションがどこへ向かうか不安だったのですが、素晴らしい方向へ向かっています。

―あなたのデザインにおけるインスピレーションの源は何ですか?

私がずっと好きなバンドからは常にインスピレーションを受けています。
Christian Death, Portishead, Siouxsie, the Misfitsなどです。
ファッションでいうと、90年代初期のCindy CrawfordやLinda Evangelista, Naomi Campbellの時代が好きです。この頃はクラシックでした。

―ファッションデザインは、あなた自身を表現する手段だと考えますか

間違いなく、そうです。

―なぜデザイナーになりたいと思ったのですか

私はロサンゼルス郊外の出身で、少し保守的な地域でした。
4歳のときに青いモヒカンの女の子を見たのを覚えていますが、それが私の心に与えた影響まで覚えています。そのことが頭から離れませんでした。あの瞬間が 始まりだったのだと思います。
それから高校生になり、ロンドンや日本のファッション雑誌を買うようになり、デザイナーの分野で仕事をしたいと思うようになりました。

―あなたの作品に強い影響を与えたデザイナーや人物はいますか

これまでに挙げた全ての人たちです。彼らは私の大好きなデザイナーで、子供の頃から尊敬しています。今となってはどれくらい影響を受けたのか、正確に言う ことができません。

―これから数年間で、あなたのブランドはどのように発展していくと思いますか

今のブランドを次のブランドへつなげていきたいと強く思っています。
近いうちに発展させるつもりですが、私の気持ちはいつも変化が早いので、それがいつになるか今断言することはできません。ですが、次のサンプルができたら すぐにお知らせします。

Interview & Text:Masaki Takida, Translation:Yuko

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