Interview

Alexandra Groover

ロンドンをベースに活動する女性デザイナーAlexadra Grooverはセントマーチンズを卒業した後Alexander McQueen, Rihcard Nicollなどの下でキャリアを積んだ後London Fashion Week09-10 A/Wシーズンに披露したデビューコレクションで一躍注目の若手デザイナーとなった。自身のことを「ファッションデザイナーというよりもファインアーティスト」と語る彼女に話を聞いた。

―あなた自身のことについて教えて下さい

私はカリフォルニア出身です。現在はインターナショナルなファッションマーケットでビジネスを展開して行く為、ロンドンにベースを置き活動しています。2008年にCentral St. Martins・Rhode Island School ・Alexander McQueenのスタジオ、そして Zandra Rhodesのスタジオで学んできた事を生かし私自身の会社を始めました。私のブラックレーベルのコレクションは生地や構築的なデザインのディテールを表現するうえで必要だと思い、始めました。
 
iD magazineを含む各プレスから熱烈な評価を得た事に加え、ポールスミス・ブリティッシュファッションデザイナー・先輩や友人からのサポートも得て、今は4シーズン目となるコレクションのデザインをしています。
(若きデザイナー、アレキサンダーグローバーのジャージコレクションはクリエイティブで、且つ着ることができる。 ポールスミス  i-D Magazine, Lovers of Life issue no.305. )

新しいコレクションをクリエーティングする事と年に二回行うパフォーマンスに加え、
カルトドローンのミュージシャン 『Sunn0))』の特別なプロジェクトにも参加していました。

大きな成功をおさめた私達のコラボレーションss10のファッションフィルムに続き、私達は最近の『Sunn0)))』ニューアルバムのツアーの為、衣装もデザインしました。

―ファッションに興味を持ったきっかけはなんですか。なぜデザイナーになろうと思ったのですか

私が11歳の時に母が初めてソーイングクラスに通わせ始めたのがきっかけです。その時から洋服を作り続けています。

―あなたのコレクションはとても構築的です。それらのデザインにおいてのインスピレーション源はなんですか

私のインスピレーション源はいつも自然の中にあります。私はとても建築的な構造のクリエーションに興味が有ります。自然の貝のような、植物や動物の体の構造のようなものを自分のデザインに落とし込み表現する事が好きです。

―ブラックとグレーのレーベルを展開していますがどのような意味合いでで二つのレーベルを区別しているのですか?

私はフォーマルとカジュアルを区別する事が必要だと思ったからです。 でも今後は二つのレーベールを合わせ一つのレーベルとして展開して行く事に決めました。

―なぜあなたはデザインするうえで黒を好むのですか

洋服をデザインするときに私はシルエットと微妙なディテール、そして生地にフォーカスします。
色をのせるとディテールを見せる上で邪魔なのでひとつの色だけを使う事を決めました。黒は私の好きな色でもあります。クラシックで色の無い物は全ての人を美しく見せると思います。色々な理由から私は黒という色を選びました。

―日本のファッションやマーケットに興味がありますか?あるとすればなぜですか?

とても日本のマーケットに興味があります。ビジネスがしっかりと成長したときにいつかはお店を開きたいと思っています。日本にいくつか取り扱い店舗を持ちスタートをする事はいいと思っています。今まで日本に行った事がないのですが、 自分の服を売るお店を見つけに行きたいです。
それはnew SS-11 collectionプランのひとつです。

―あなたの作品に影響を与えたクリエイターやデザイナーはいますか

子供時代にYohji Yamamoto・Issey Miyakeの構築的なデザインを見ました。彼らのデザインはファッションはファインアートに近づく事ができると示してくれました。私は本当にそこから大きな影響を受け、それらのデザインに出会わなければ私はファッションデザインを学んでいなかったと思います。
デザイナーになろうと決めるうえで、画家である父、そしてジュエリーデザイナーである母からも大きな影響を受けました。

―Alexander McQueenのスタジオで学んだ事はありますか

Lee McQueenは非常に情熱的なクリエーティブパーソンでした。たとえ成功を収める事が出来ないかのように思えても、彼は彼自身がホントにしたい事は何なのかという事を貫きました。

私達の世代においてとても重要なデザイナーの一人である彼からデザインのプロセスを学ぶ事ができたという経験は特権であり、私はその経験を私自身の仕事においてとても価値ある事と思っています。

―作品を制作するにあたって、もっとも重要な要素はなんですか

私は最初のインスピレーションを試す事と、生地との関係の中で産まれるアイディアを大事にします。多くの時間を生地と伴にクリエーションする中でその一番いい理由を知る事ができるからです。

―他のデザイナーのデザインとあなたのデザインの違いはなんだと思いますか

私の洋服は構築的且つアバンギャルドです。しかしそれはいつも着る事ができるものです。私はおもしろいものを作る事が好きです。でもそれはただおもしろく素敵なだけではなく、着る事のできる服です。多くのデザイナーは見た目が凄いものをつくることが好きだと思います。でもそれらは実際の服としては機能していない思います。 私の服でおもしろく且つ着ることのできる服を作って行こうと思っています。

―なぜあなたはデザインにおいて着れる服、機能性という部分を重用視するのですか

私はファッションをアートのように取り扱う人に感銘します。それらの目的の為にデザインされた着れない服に感謝します。

しかし私の性格上何かを作る事を楽しみ、且つそれらの完全性美学へ挑戦したいのです。
着れる事もまたそのうちの一つなのです。

―ファッションデザインはあなた自身を表現するモノだと思いますか

私は自身を表現するうえでいつもアートの表現方法を使っていました。しかし一度どのように縫うかを習ったから、私はそれが好きだから着る事のできるアートを作る事ができました。

ファッションは自身を表現する特別な道です。なぜなら、それは体に身につける事ができるからその人について多くの事を見せる事ができるのです。私はその表現の中で新たな表現を模索する事を楽しんでいるんです。

―あなたはデザインを通し、何を表現したいですか。何かデザインの中にメッセージ等はありますか

私はファッションデザイナーというよりもファインアーティストだと思っています。私のクリエイティブへの冒険の傾向は実験の組み合わせと素材と自伝です。

私は自然の建築物をいつも描きます。自然から受けたインスピレーションを元に生地と遊び経験を生かし、そこから見つけた楽しみを変化させる中で他の人達がそれらに関連し楽しむ事ができるのです。

―将来のヴィジョンについて教えて下さい

将来の道のりの中で多くのヴィジョンを持っています。私はとても興奮しています。それは私のデザインに新たな技術との化学変化が加わる事を。近い将来私はもっと多くの取り扱い店舗を国際的に持ちたいです。そしてそれらを続け私のビジネスを構築し、新たな国や都市に私自身を紹介していきたいです。

Interview & Translation:Tomiko Okada

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