Interview

Robert Vetica

9月20日21日都内某ホテルにてハリウッドセレブリティの支持を集めるヘアケアブランドモロッカンオイルの魅力に迫るイベントが行われた。
イベントでは様々なセレブリティのヘアーを手掛けるトップヘアスタイリストRobert Vetica氏が来日、プレゼンテーションを行った。近年、ヴェティカは熱狂的なファンを持つヘアケアブランド、モロッカンオイルと提携。ヴェティカ氏はモロッカンオイルの商品が持つポテンシャルに夢中になりグローバルアンバサダーとしての肩書きも持つ。ヴェティカ氏に自身の仕事に関して、またモロッカンオイルに関して話をうかがった。

―ヴェティカさんがヘアスタイリストになったきっかけを教えてもらえますか

13歳の時でした。母と叔母が1週間に一度木曜日にパーティーの為にヘアドライヤーで髪を整えていました。ある晩台所にみんなが集まっている時、私がみんなの髪を触り始めたのです。そうすると凄く綺麗に髪がまとまり始めたのです。それから彼女達は毎週木曜日に私に彼女たちの髪をスタイリングさせるようになりました。
そこから私のヘアスタイリストとしての情熱がスタートしたのです。髪の毛に触れ、色々と創り上げて行けることが非常に驚きだったんです。

―それで学校でヘアスタイリングを学ばれたんですか

そうですね。19歳の時にヘアースクールに入学しました。小さい頃はクラシックピアノの練習もしていたので私の手先はとても器用なんです。創造性を生み出す能力に長けていたんです。

―ヘアスタイリングも芸術といえるのでしょうか

勿論そうですね。

―ヘアスタイリストとしてたくさんのヘアケアブランドを使用する機会があったと思いますがその中でもモロッカンオイルを選びアンバサダーになられた理由はなんですか

まず第一にモロッカンオイルは非常に優秀な製品だからということです。私の顧客の方々はこの製品に非常に満足しています。“良い製品を使う”ということが重要なのです。
最初にこのトリートメントオイルを紹介された時に私は疑っていました。ですが、これは私の人生の中で初めてのことだったのですが、使ってみるとすぐさま変化があらわれたのです。私の顧客の髪が新しい命を得たかのようになっていったのです。
そこで創業者の方に会わせていただきました。彼と私は同じような考え方を持っていました。それは流行ではなく「美しい髪形を作り上げる」という哲学です。そこで私たちの提携がスタートしました。モロッカンオイルの製品をメディアや顧客に紹介しました。今では共同で製品開発も行っています。

―アメリカではセレブリティを中心に広がっていってると思いますが日本ではどのような人達に使用してもらいたいですか

セレブリティの方だけでなく全ての髪のある(笑)人々です。セレブリティの方の髪というのは非常に痛んでいるのです。ですけれどもこの製品にはアルガンオイルが配合されている為毎日使用すると髪をしなやかにしてくれます。配合というのは企業秘密なんですけれどもモロッカンオイルはまるで魔法のような働きをするんです。配合されているアルガンオイルはビタミンなどが含まれています。そしてとても品質が良いということです。

―髪という素材でクリエイティブさを発揮することの難しさや楽しさを教えてください

髪を使って何かを作り上げるということ自体が私の喜びそのものなのです。
いつでもチャレンジする気持ちを持ち、常に緊張した状況でやっています。非常にたくさんの方の髪を手掛けていますしそれぞれの女性は助けを必要としています。エクステンションを使ったり、ヘアーピースを使ったりもします。挑戦するということは難しいのですがそれがこの仕事をやっていてわくわくする部分でもあります。

―日本は湿度が高く、髪のふくらみやうねりに悩む女性が耐えません。自らの髪質を把握し、コントロールする最善策を教えてください

この製品には保水をして修復する力があります。覚えておいて欲しいのは髪の毛というのは髪質が違うだけなのです。乾いた気候であろうが、湿気の多い気候であろうが髪の毛というものは同じなのです。大変重要なことは髪の毛にあるキューティクルを保つことです。この製品を使うと水分をきちっと吸着させる働きをし、キューティクルをバランスよく保つことが出来ます。

―世界中の女性、また多くの女優から熱烈な支持を集めていますが、彼女たちのヘアスタイリングを通して日々感じることは何ですか

私はこの仕事が大変好きですし、とても素晴らしい仕事だと思っています。しかしそれは“瞬間”でしかないのです。今、一瞬を生きているのです。ヘアスタイルを作り、写真に収まる時、そしてその女性たちがレッドカーペットを歩く時。彼女たちを見た時に一瞬でヘアスタイルが浮かぶのです。それが私の仕事です。そしてまた新たな挑戦をします。

―これまでで印象に残っている仕事はありますか

非常に説明するのは難しいのですけれども、ファッションデザイナーだとしたら自分の作品をランウェイで発表しますよね。そしてショーが終わったらまたすぐに次のシーズンのショーのことについて考え始めますよね。それと同じで私にとっては作品が終わればその作品はすぐに過去の仕事になるのです。
少し前にケイト・ブランシェットさんと香港で仕事をしましたがそれはとても素晴らしい仕事でした。それはその“瞬間”の為に仕事をしたからです。その瞬間が過ぎてしまえば過去に生きているわけではなく現在を生きているので、そこからまた新しい創造性が生まれてきます。私は過去にとらわれるのではなく現在を生きています。勿論今までに素晴らしい仕事をたくさんしてきました。ただ自分が過去にした仕事に対して自分が何か感情を持っているということはありません。何か新しいことをしようという気持ちがわいてくるのは飛行機の上です。なぜなら私を家に連れて帰ってくれるからです。飛行機はただ私を家まで運んでくれるので新しい考えが浮かびやすいです。
これが私の自分の人生をかけてやっている芸術作品です。内側から表面に出てくる美しさであり、それがファッションの世界です。美しい概念を作るということです。一番重要な事は私とお客様との人間的な交流です。なぜなら私はただ手を持っているにすぎませんし、エネルギーを私の手を通して伝えているだけなのです。監督や、ファッションデザイナー、女優さん、フォトグラファー・・・私が彼らのエネルギーを伝えていくのです。

―今後やりたいことはありますか

私は今の仕事が大好きです。モロッカンオイルにも非常に満足していますし自分が一番のファンであると思います。ですから現在はヘアブラシも共同開発していますし、次の著作の準備も進めています。そして他のヘアスタイリストさん達に技術を伝えていくような役割もしていかなければいけないと思っています。

Interview & Text:Masaki takida

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