Interview

sophie toporkoff

パリを拠点に活躍しているグラフィック・アーティスト、sophie toporkoff。Maison Martin margiela,Colette,UNIQLO等のファッションブランドやギャラリー、レコードレーベルと多岐に渡る分野でコラボレーションを行っている。また自らRendez-VousやAGENDAなどのカルチャー誌を手掛ける他、ドローイング作品などアーティストとしての活動は世界でも名高い。
また2008年には Maison Martin margiela のコミュニケーション・アート・ディレクターに就任。インビテーションやコレクション用の映像制作などに携わっている。

国内外で活躍するアーティストやグラフィックデザイナーの作品集、”ポートフォリオ・ オン・ポップマガジン”をコンセプトとして展開しているGASBOOK popが彼女を迎えた『GASBOOK pop VOL.5』を発売。彼女の魅力溢れるアートワークに触れることができる。そんな彼女に制作背景を伺った。

→Martin Margielaのコミュニケーションアートディレクターとしても活躍するアーティストSOPHIE TOPORKOFFによるGASBOOK pop VOL.5

―パリ・ベルリン・ニューヨークと様々な都市ではどのような勉強をされていたのですか?

私は、殆どの場所でグラフィックデザインの勉強を学びました。
でも、授業の中にはドローイングの演習、写真やビデオのコースなどもありました。

―雑誌Rendez-VousとAgendaとカルチャー誌を手掛けていますが、それぞれのコンセプトはどのようなものですか?

“Agenda”は、ガイドブックのようなものになっていて、パリでは何をし、誰に会い、何を見、どこに行くべきか….というのをある意味自分たちの日記の様にまとめあげました。
“Rendez-Vous”は、もっと野心的且つ独自の方法で作りました。編集のプロセスにおいて一種の“ファミリー”精神みたいなものを大事にしつつ、更にもっと突き詰めました。自分たちの周りのサークルを抜け出し、自分たちが興味を持った別のフィールドで活躍する人々に会いました(ファッションからアート、哲学やエンターテインメントなど)。そうすることで、自分たちの読者の興味を引きつけて、驚きを与えられると考えたからです。それは、写真の作品でも同じです。

―アートワークをする上で影響を受けたアーティストはいますか?

沢山います。でも、もしグラフィックという意味で誰かをあげるとしたらJohn Baldessari, Raymond Pettibon, Sol Lewitt, Georgia O’Keefe, Christian Marclay, Claes Oldenburg や Jenny Holzer を語らずには過ごせません。

―Maison Martin MargielaやUniqloなどのファッションブランドとのコラボレーションも行われていますが、ファッション分野においての表現と自身のドローイング制作での表現にはどのような違いがありますか?

勿論、一番わかりやすいのはそれがコミッションの仕事かそうでないかという違いです。それによって、自分がどう働くか?は大きく異なります。でも、どちらがより『良い』とか『簡単』であるということではありません。


―2008年にはMaison Martin Margielaのコミュニケーション・アート・ディレクターに就任されていますが、コミュニケーション・アートとは具体的にどのようなものなのでしょうか?

Maison Martin Margielaの目に見えるコミュニケーションの全てという事です。メゾン自体をどうやってプロモーションするか?というアイデアを探索する事だったり、一つの商品の見え方を特に考える事だったり、写真家や映像作家を様々なプロジェクトに起用したり、エキシビジョンのコンセプト、インビテーション、カタログ、ファッションショーなどをデザインしたりと多岐に渡っています。毎日様々な事に向かうので、それは本当に楽しいです。

―アートディレクターにとって必要不可欠なことは何だと思いますか?

情熱!

―肖像画のイラストレーションを描くきっかけは何だったのですか?

情熱 ;-)

―今後アート活動をする上で新たに開拓していきたい分野はありますか?

数年前、映画のフィールドで初めて仕事をしました。Matt Porterfield(マット・ポーターフィールド)の“Putty-Hill(プッティ・ヒル)”という映画だったのですが、本当に楽しくて。もう一度こうゆう仕事をしてみたいと考えています。

―先日GASBOOKから作品集を出版されましたが見どころを教えてください。

GASBOOK popでは私の様々な作品がみれます。24ページで、私は“French Auto Tunes(フランスの車の音)”というプロジェクトを紹介しています。それは、アルファベット3文字でバンド名が記載されているフランスの車識のプレートを載せているブログの紹介です。下記のURLからチェックできます。見てみてください。
http://frenchautotunes.tumblr.com

Interview & Text:Tomoka Shimogata, Masaki Takida Translation:Risa Nakazawa

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