Fashion Show

Maison Martin Margiela

強堅な意志を持つ男たちによって描かれるユートピアの世界。炭鉱と氷の町’Pyramiden(ピラミーデン)’がインスピレーションとなった今シーズンのコレクションは、厳しい環境から身を守るプロテクション(防寒着)を、メゾンらしい創造的なテクニックを駆使して表現するとともに、かつて炭鉱の町として栄えた極寒の町・ピラミーデンの雪景色や自然環境をフィーチャーする。
ソリッドなシルエットと、手を加えていない自然のままの素材。オーバーサイズのジャケットは、ジップで大きさやフォルムを調整できる仕様となる。「レプリカ」のコートはエスキモーを髣髴とさせるファーで登場。コートや「キャミオヌール」のニットには、特殊な加工によって氷の結晶を再現した。
ミリタリーブランケットにはトレンチコートやスリーブなどのパーツが取り付けられ、ケープやスカーフとして再解釈される。レザーのヴィンテージのスクールバッグをディーテールとして配したコートも印象的。

パッチワークも今シーズンの重要な要素のひとつとなっている。クロップドパンツやスリムパンツには、オーバーサイズのジャケットやコートを組み合わせ、幾何学的なプロポーションを際立たせる。テクニカル素材のダイビングベストがボンバージャケットに、テントやヨットの一部がウィンドブレーカーに生まれ変わる。インダストリアルとミリタリーの素材の融合、ランダムで大胆なカットが、男性の典型的なワードローブに新たな文脈を描く。


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