Interview

studio note 4

“自然美を美しい状態で閉じ込めるのが好きなんです。だから「変態だね」って言われたこともあるんですよ”

‐自分の作品としてはどんなものを今作っているんですか

今はラグを考えていますね。詳しいことはあまり言えないんですけど売値は200, 300万になると思います。

‐随分と高いですね、また量産できないものなんですね

そうですね。でもそっちの方が楽しいんですよね。1点ものを沢山作って個展やりたいんですよね。データを作っただけで自分の手作業が無いとか。そういうの ばっかりずっとやっているとイライラしてくるんですよね。自分で作ってないのが。だから手作業が好きみたいです。

‐アクリルを使った作品が多いんですがアクリルという素材が好きなんですか

アクリル好きですね。封入が好きなんですよ。制約が多いし値段も高いし難しいんですけど。

‐CLASKAのホテルの部屋をプロデュースしていますが何をイメージして造られたんですか

あの部屋は植物を採集する人がいるという設定です。その作業場に泊るという。

‐やっぱり植物なんですね

魅力的なんですよね。作れないから。あの形って人間が作るものではなくて勝手に出来あがるものですよね。そういうところに魅力を感じるんです。自然美を美 しい状態で閉じ込めるのが好きなんです。だから「変態だね」って言われたこともあるんですよ。

‐CLASKAの部屋の出来には満足されているんですか

あれを終わった後にまたやりたいと思いましたね。部屋の内装とか。

‐建築はやりたいと思わないんですか

建築やりたいですね。住宅でもビルでもなんでもやりたいですね。グラフィックもやりたいですし。

‐ファッションはやりたいと思いませんか

ファッションは無理ですね。知らないですから。

‐でもファッションの空間をプロデュースすることは出来ますよね

それは出来ますね。

‐自分のスタイルってどのようなものだと思いますか

自分のスタイルってみんなわかるものなんですか。自分では思わないんですけどポエティック系デザイナーって言われていましたね。

‐見た目は怖いんですけどね

そうなんですよ。「チンピラがいる」って言われますからね。第一印象が良くないんですよ。それがここでちまちまとあの定規を作ってるんですからね。イメー ジがわかないみたいなんですけど。スタイルとして目指しているのは作品を見て「これってあの人だね」ってわかるような作家になりたいですね。わかりやす いってことはプロダクトでも凄く重要で僕はそういう風になりたいんですよ。そういう個性を持ったデザイナーが多いのがオランダなんです。だから依頼もしや すいですよね。

‐でも逆に色々なことを出来なかったりもするんじゃないですか

柔軟ではないですね。彼らは自分の考えを絶対に曲げないですし。

‐インテリアはやりたいと思いますか

インテリアもやりたいですね。でもまずは引っ越し(広い作業場)です。出来れば一軒家がいいんですけどね。音を出すので。倉庫とかでもいいですね。倉庫な ら中に住む場所を作ればいいですからね。

‐外とかどうですか

外は寒いですね。

‐テントとか

土地がもらえるならいいですけどね。一からなんでも作りますので。

‐駐車場やガレージならいいですよね

駐車場もらえたらいいですね。ガレージがある部屋。ガレージを作業場にして。廃墟もいいですね。自由にしていいっていうのがいいですよね。

‐普段はあまり外出されないんですか

出ないんですよ。散歩は良くするんですけどね。

‐2~5時間くらい散歩するそうですね

ここ(高円寺)から中目黒まで行って帰ってきたりしますね。地図も何も持たずに。気づいたら6,7駅歩いているんですよね。

‐散歩中に作品を考えたりするんですか

そういう時って考えられるんですよね。電車乗ってる時もそうですけど。

‐家ではあまり考えないんですか

常にどこかにあるみたいです。ノート持ち歩いているのでメモしていますね。

‐会社名のstudio noteという名前はどこから来たんですか

「全てのデザインはノートから始まる」というのとnorihiko terayamaの頭文字を組み合わせるとnoteなのでstudio noteにしたんです。

Interview & Text:Masaki Takida

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