Interview

Rikki Kasso

The Future Starts Nowという建築作品や目白幼稚園とコラボレートし巨大なパプリック・アートを手掛けたり、写真、ペインティング、映像、ファッション、建築に至るまで、多分野において幅広く活動しているアーティストRikki Kasso。これまでにコラボレーションしたブランドはNIKE、uslu airlines、United Bambooなどジャンルを超え活動する彼の作品はマイケルジャクソンやブラッドピットなど、セレブリティのプライベートコレクションとして所蔵され世界のアートコレクターからも注目を集める。先日Midtownのリステアにてアートとファッションを融合させた新ブランド「Rikki Kasso Signature Collection」を発表したRikki Kassoに話を聞いた

―リステアにて発表された新ブランドRikki Kasso Signature Collectionのコンセプトを教えてください

ファインアートとファインファブリックの融合という、シンプルなコンセプトです。自分のアート作品をハイクオリティな洋服をつうじて見てもらうというのは、よい方法だと思いました。

―ファッションとアートの違いはなんですか

アートワークをする人々はファッショナブルで、ファッションを作る人々はアーティスティック。クリエイティブをする精神は、全てのことに共通する真実だと思います。日本では、あんまりアートの知識がなくても、たくさんの人々がファッションに関わっています。ファッションを通すことで、ギャラリーにいかないような人や現代美術に興味のない人々にも、私のアート作品やクリエイティブについての情報を知ってもらえると考えました。

―今後やりたいプロジェクト、描きたい物はありますか

子供が欲しいですね。子供を持つっていうことは、一番すばらしいアート作品なんじゃないかと期待しています。あとは、電車の駅や公共の公園のデザインもしたいなと思っています。

―インスピレーションはどんなところから得るのですか

ここ数年は、東京のアトリエにいるときにたくさんのインスピレーションを受けているので、私のアート作品は日本的要素をたくさんもっていると思います。過去の自分の作品から、インスピレーションを受けることもあります。美を作るもの、世界を美しく輝かせるようなアイディアが大好きです。

―なぜネット上で新作を発表するのですか

自分の作品を整理するためにネットを使い始めましたが、結果的にたくさんの人々に見てもらえることにもなりました。

―自身のスタイルとはどういったものですか

まさに、平和!

―表現方法(写真や絵など)によってコンセプトなどの違いはありますか

違いはありません。表現方法を変えたとしても、同じエネルギーを使います。
スポーツ万能のアスリートのように、楽器万能のミュージシャンのように、何かを創作するために産まれてきたという気がしています。
―どのような時に作品を作られますか

人生の半分以上、朝から晩まで作品を作っています。一人で夜から明け方までやってることが多いです。写真を編集するときは、音楽を聴きます。ペインティングするときは、ラジオのトークショーを聴いています。そうすることで、自分の作品と距離を保ち、テクニックに走らないようにしています。

―キャリアの中で特に強い影響を受けたアーティスト、デザイナーや人物はいますか

自分の過去の作品をみたり、新作を作るのにいそがしくて、他のアーティストの作品をチェックする機会があんまりありません。自分が大好きな過去の作品に影響を受けていると言えるかも。もっと美しいものを作っていきたいという気持ちにさせてくれます。

―写真に置いて目で見ているものとフィルター越しの風景は違いますか


世界は、私の目の中でも、フィルター越しでも、変わらなく美しいです。私は、ラッキーかも

―マルチなジャンルで活躍されていますが一つのことに絞らず様々な表現方法を選んだ理由はなんですか

素晴らしい本が世界各国の言葉に翻訳されるように、私の視点がさまざまな表現手段に翻訳されているっていうわけです。

―過去のプロジェクト、作品でもっとも印象に残っているものはなんですか

自分の過去の作品を誇りに思ってるし、創作していくことがとにかく楽しいのです。
自分のやることが本当に好きで、それが情熱であり原動力です。

―ストリートカルチャーのどんな部分に興味をひかれ、そして影響を受けたのですか

人生の大半を5つ星ホテルで過ごしてきたので、ストリートカルチャーについては、よくわからないですね。笑

―様々なアーティスト、ブランドとコラボレーションしていますがコラボレーションのもつ意味とはなんですか

お箸みたいなもので、一本より二本のほうがいいでしょ?

―作品づくりの上で最も大切なことはなんですか

最も大切なことは、「楽しくやる!」ってこと。これは、私の哲学です。何かするってことを楽しむと、幸せになるし、自然と他の人も同じ気持ちになる。新しいことをはじめるのを恐れないし、失敗も恐れない。そして、学び続けることも。

―日本人のファッション、東京のストリートについてどう思いますか

日本の人々は美しい。誰もが自分の見た目や行動を意識しています。
カオスのような他の都市から逃げてくるには、心地いい環境です。

―様々な都市を回られていると思いますがお気に入りの場所はありますか

間違いなく、東京!日本に似たような場所なんて、この惑星に他にはないでしょう。
私は日本語を話せないし、あんまり理解も出来ないけど、わからないって状況を楽しんでます。
世界の中でも、住むのにも安全だし、プライベートが保たれる気がします。
この孤立した環境のおかげで、仕事もはかどります。

―今後の予定を教えてください

ひたすら登りつめる!そして、もっと美しいものをつくっていきたいですね!
→Rikki Kasso HP
→Tokyo Undressed
→Behind The Line

Interview & Text:Masaki Takida Translation:Sayoko Tomizawa

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