Interview

ヌケメ 4/4

カラオケとかだけじゃなくて、洋服を一応作れるんだよっていうものをもっと知ってもらいたい。帽子も、洋服作れない人がやっているみたいに見えてたりすると思うんですけど、そういうわけではないよ、っていう

→ヌケメ 1/2
→ヌケメ 2/2
→ヌケメ 3/4

―今は自分の着る物にこだわりはあるんですか

そんなにはないですね。ユニクロも着たりしますし、洋服もほとんど買ってないですね。1シーズンに1着買うか買わないかくらいです。

―ツイッターでのつぶやきについてお聞きします「kitsuneが俺のライバル」と書かれていましたがどういうことでしょうか

それは「電子音楽家になりたい」というツイートの流れからの冗談です。kitsuneはファッションもやってるし、音楽もやってるし、っていう事ですね。意味は特にないです。僕のツイッターに書いてあることは大抵、意味の無い嘘か冗談です。

―「どうしてファッションブランドは数年でなくなってしまうのだろう」

それは気になっていますね。ずっと気になっています。

―「自分のやっていることは別に独自のことではなくやろうと思えば誰にだってやれることですよって言う感じ結構大事に思っている」

そうですね。手作り感。手で作れますよっていうことです。

―「近しい人には良く言っていますが僕はいつも誰かと連絡を取り合う時でも作品を発表する時でもツイッターで遊んでいる時ですらこの行動で今までのすべてが駄目になっても良いという確固たる信念で望んでいます。何が起こってもちょー落ち込むかもしれないけど平気です。」

それもそうですね。だから割といつも怖いんですけど。でも何もしないわけにもいかないし。

―「ファッションがうまくやれる人はコミュニティの形成とポジショントークがうまい人だと思う。だから自分が有名人になってブランドを始めるのはよくわかる」

客層がすでにあって、自分に対する期待がどういうものかわかってたら、やりやすそうだなーっていう想像ですね。これ嫌な感じのツイートですね。

―「中学校とかでみんな同じ制服着ているのにそれでもイケてるやつとダサいやつがいるっていうことがファッションの一番基本的な問題だと思う」

そう思いますね。服じゃないじゃん、ってことですね。みんな制服でも、格好良いやつは格好良いし、ダサいやつはやっぱりダサい。ということは結局、ファッションは服じゃないんじゃないか、と。さっきのカラオケの話にも繋がりそうですけど。

―「ファッションの人ともっと思われたい」

これも冗談ですね。カラオケとかだけじゃなくて、洋服を一応作れるんだよっていうものをもっと知ってもらいたいなーっていう意味です。帽子も、洋服作れない人がやっているみたいに見えてたりすると思うんですけど、そういうわけではないよ、っていう。

―「CANDYにいったらいいんですか」みたいなこともいってましたね

それはファッションの中心みたいな場所って今どこなんだろうって話ですね。CANDYたまに行きますよ。109も行ってみたり。全体をぼやーっと見ています。その時々で、SLYが気になってたときもあったし、banal chic bizarreが気になってたときもあったし。最近はまた別の興味ですね。

―ファッションの展示会には行かれるんですか

行きたいんですけど、あんまり行けてないです。そもそもお誘いがないと行きにくいものだし。僕はファッションをやっているつもりなんですけど、あんまりそう思われてないんだろうなーとは思います。それがいいんじゃないのって言う話もあるんですけど。ファッションの今起きていることとか参加したいし、情報を手に入れたいですね。みんながどんな事を思ってるか、とか。

―逆にアートの情報はいっぱい持っているんじゃないですか

ギャラリーの展示とか音楽イベントのほうがよく行ってますね。それは友達に誘われたりとかするので。Twitterで知ったりとか。

―ファッションやカルチャー系の人等幅広く知り合いがいると思いますがそういう人とはどんなところで出会うんですか

人から人へ繋がっていく感じですね。友達の友達とか、あとは行った先でたまたま知り合ったりとか。NOZOMI ISHIGUROのお手伝いをするようになったのは、大阪の中之島にあったpure+というお店によく行っていて、店長のオオイさんに誘ってもらったからで。それで大阪でやるショーの手伝いとかするようになって、スタッフの人と知り合いになって、東京に行った時も手伝いにきてよって電話かかってきてお手伝いに行って。その人がatoに移ったのでatoもバイトでいくことになって。その人の友達が、僕の展示に林央子さんをつれてきてくれたりとか。

―コミュニケーション能力が高いんでしょうね

カガリ(ユウスケ / 鞄作家)君も最初は紹介で会ったんです。東京で辺口さんと展示ができる場所を探していて。そのときは、CULTIVATEでまさか同じ場所を共有することになるとは思っていなかったですけど。不思議と「なんかやってよ」とか「なんかやらせてよ」って話になったりして、誘われたら断らないことが多いので。

―ZINEも作られていたと思いますがなぜ作られたんですか

CET08の時に展示に誘ってくれた庄野さんがZINES MATEにブースを出すということで「何か出さない?」と誘ってくれたので、それ用に作りました。

―ZINEでは広告も募集していたんですよね。どういう人がどんな広告を出していたんですか

広告はツイッターで募集しました。知り合いが半分、知らない人が半分です。お店やってる人はお店の広告とか、skypeの話し相手を募集する公告や、自分のグラフィックをのせてるだけの人もいて、ごちゃごちゃで面白い広告欄になりました。一口500円からで、一番大きいので5000円です。5000円広告は2口売れました。
ZINE自体はA1サイズのペラ2枚組で、1枚は僕の広告で、もう一枚は色んな人の広告で、って感じですね。

―ヌケメさんが友人達と馬喰町で運営されているCULTIVATEについて詳しく教えてもらえますか

スタートしたのは2009年の9月です。鞄作家のカガリユウスケさん達が運営しているP2Gと同じスペースなんですけど、カガリ君が企画する場合は「P2G」になり、僕らがやる場合は「CULTIVATE」になり。CULTIVATEは僕を含めて4人で企画しています。たまにこの4人以外の人にも企画で関わってもらったりとかもします。自分たちの身の回りにいる面白い人たちや、自分たちが気になる作家の個展やグループ展を企画したり、合わせてイベントをやったりしています。

―今気になっていることはなんですか

まるっと気になっている感じは、原宿と秋葉原と高円寺がごちゃごちゃになってきている感じですね。気になりますね。

―今後やりたいことはありますか

洋服関係の仕事を増やしたいです。クライアントワークみたいなことをやりたいですね。
あと、いずれちゃんと告知しますけど今年の11月あたりにCULTIVATEで洋服の展示をやるので、それは見に来てほしいです。

Interview & Text:Masaki Takida

———————————————————————————————————————————–
ヌケメ今後の予定

11月6日(日) 「おとがみえるしきこえるよ」 @ BODY WILD Under wave 原宿本店
(はまぐちさくらこさんの展示関連企画として、ヌケメバンドでライブ18時より) http://www.sakurako-home.com/
11月11日(金)12日(土) 「インタラマンゴ」展 @ VACANT (関西の洋服ブランドを中心とした合同展示会)
http://intaramango.blogspot.com/
11月19日(土)~27日(日) 「タイトル未定」 @ CULTIVATE (二艘木洋行×ヌケメの2人展) http://www.cltvt.org/
11月28日(月) SOUND ROOM vol.61 @ SUPER DELUXE (ヌケメバンドで2人展のクロージングライブを予定)
http://soundroom.jp/

Comments are closed.