Interview

PHEENY 秋元舞子 ~パタンナーズブランド“感性とパターン技術のハイブリッド”~ 1/2

2012S/Sコレクションでデビューを飾ったレディースブランドPHEENY。デザイナー秋元舞子氏はN.HOOLYWOODでパタンナーとして勤務した後に今シーズンからPHEENYを開始。PHEENYとはPhilosophy+Funnyの造語。Street Clean Relaxをテーマに、ふと手に取ってしまうような服つくりを目指す。
1シーズンを終えたPHEENY。一体PHEENYとはどういったブランドなのか。デザイナーの秋元氏に話をうかがった。

―秋元さんの簡単なプロフィールを教えてください

出身は埼玉の狭山市です。高校を卒業して文化服装学院の服装科に入学し、3年目に技術専攻科で学びました。卒業後にN.HOOLYWOODにパタンナーとして就職し5年間勤めました。

―デザイン科ではないんですね

専門学校に行きたいと思った時はスタイリスト志望でした。雑誌の1ページを作ることに凄く興味があったんです。それが服を作る科に行ってからはパタンナーになりたいと思うようになりました。

―ファッションに興味を持ち始めたのはいつ頃だったんですか

中学生くらいからだと思います。その頃着ていたのは古着が多かったです。近くの川越の古着屋に行ったり、友人と原宿や渋谷に出たりもしました。

―なぜスタイリスト科に入らなかったんですか

服作りがしたかったんです。
スタイリスト科でも服作りはするのですが作る数も少ないので。

―憧れたスタイリストさんなどはいたんですか

雑誌を見るのが好きだったのでクレジットを良く見ていました。NYLONを良く見ていたのでMICHIKOさんだったり、菅沼志乃さん等が好きでした。今でも雑誌を見ると一番最初にスタイリストさんのクレジットを見てしまいますし、好きなスタイリストさん達もたくさんいます。

―パタンナーになりたいと思うようになってきたのはなぜですか

服を作るうちにパターンを好きになっていったんです。それが自分に合っていたというか。絵は苦手でデザインの授業も嫌いでしたのでデザイナーになりたいとは思いませんでした。
元々正確な線が好きなんです。四角とか製図が凄く好きで、それは父が建築をやっているのでその影響かもしれません。小さい頃、父の書斎にあった製図用デスクで図面を見たり
線を引いて遊んだりした記憶があります。こつこつと自分の世界に入って、もくもくとやることが好きな性格なのでパタンナーに向いているのかなって。

―その頃はどんな作品を作っていたんですか

学生時代は作品を作るというよりは自分が着たい服を作る。日常で着れる服を作っていました。着たいものを自分のサイズ、好きな生地で作っていました。

文化祭では、照明係をやっていました。卒業してからも連絡取ったり、遊んだりするのはその照明係で出会った方が多いです。照明係を通じて、色々な科の同級生や先輩とも出会うことができ、タテやヨコの繋がりが広がりました。その時出会った方たちが、ブランドを始めるにあたり、助けてくれたり、手伝って下さりました。いい出会いがあって本当に良かったなあと思います。

―N.HOOLYWOODに入られた理由を教えてください

専門学校の3年生の時にN.HOOLYWOODのショップスタッフの募集があったんです。その時にショップスタッフとして採用してもらい学生をしながら働かせてもらいました。1年くらい働いた時にパタンナーの募集があったので、面接をしてパタンナーとして採用になりました。

―なぜメンズブランドだったのでしょうか

当時、レディースのブランドにはあまり興味がなかったんです。仕様にとことん拘るメンズのもの作りやセオリーに乗っ取ったもの作り、そういうのに興味があり、学びたいと思っていました。

―N.HOOLYWOODデザイナーの尾花さんの考え方のどのような部分に共感をしていたのでしょうか

服に関して本当に詳しい。意味を持ったモノ作りをする方だと思います。「この年代のこのシャツみたいに作りたいから襟はこの襟で、カフスはこの年代はこうだからこうして」とか。今の洋服を作っているんですけど仕様やディテールを過去から引用して真剣に落とし込んでいるから本物になる、全てに理由がある。そういうもの作りを勉強させてもらいました。

―そこではどんなパターンを担当していたのですか

シャツ、ニット、カットソー、パンツ、ブルゾンなどです。特にニットは全て手掛けていました。

―独立することはその当時から考えていたんですか

漠然とですが自分のブランドをやれたらいいなと思っていました。やるなら自分が着れるレディースをやりたいって。ただそれはあくまで夢ですね。

―ブランドを自分で始めるということはデザイナーになることですよね

自分が作りたい物を作ろうとしたら、自分がデザイナーということになってしまいますよね。ですが、デザイナーという肩書には少し違和感を感じます。デザインは考えますが、パタンナーでもあるので、肩書でデザイナーと書くときは少しためらいます。

―デザイン画は描かないんですか

人が着ている絵は描けないのでデザイン画ではなく製品図のようなものを描いています。工場に出すような正確な製図のような絵です。

―メンズでやったことをレディースでやりかったのでしょうか

メンズブランドで学んだことを生かしたいと思っています。

―そこで学んだことはなんですか

パターンはもちろんですが、モノ作りの姿勢です。小さいところまで拘りぬく、丁寧に一つの服を作る、そういう姿勢を学びました。
尾花さんはデザインを描くだけでなく、始末や仕様も考え、パタンナーに指示を出していました。私の師匠は「尾花さんほど服の仕様を知っているデザイナーはいない」と言っていました。パターンをひいていて、とても勉強になりました。

―自分が着たい物しかデザインしないということですか

自分が着たいものプラス、人に着て貰いたいもの。あとは、単純にこうなりたい!と思うような、憧れの女性像をイメージして作っています。

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