Interview

SAYAKA MARUYAMA 4/4

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―サヤカさんにとって、アートとファッションの境界はどういうものなんですか?

商業的か個人的な自己表現かという決定的な違いがあると思います。

―ロンドンに4年間いて、サヤカさんの作品に対しロンドンの人たちの反応はどうだったのでしょうか?

いろんな反応がありました。反応が早いです。好きって言ってくれる人が多いですね。
やっていることとか何かを作って見せて、向こうの反応がすぐ返ってきてそれがコラボレーションなどの仕事に繋がる。そのキャッチボール的な反応がすごく早かった。

―今後は日本で活動されるのですか?

一応そうです。一時的に。でもまた戻るかもしれません。

―それはまたロンドンですか?

可能性はロンドン、パリ、NYなどありますね。

―今後やっていきたいことは何ですか?

自分の中で試したいのは、こういった作品のテイストは結構やった感があるので、これを生かしていくパーソナルな作品を作り続けていくと共に商業ベースでアートディレクションとかやっていきたいですね。アートディレクションで自分の中で可能性がどれくらい広げられるのかを試してみたいです。
写真って自分の中でやっぱりパーソナルな部分が多い。勿論ファッションの仕事もあったりするんですけど、日本だとそんなに自由が効かないかなと思うんです。
多少自由が効く仕事を選んでやっていますけど、そこだけやっていくと行き詰まっちゃうかなと思うので、それ以外に表現出来るようなディレクションを開拓しようかなと思っています。

―ミュージックビデオとか出来そうですけどね。

はい、音楽からインスピレーションを受けて映像を作るのは好きです。
自分が共感できる音楽だと、尚よいですよね。刺激を受けながら制作できると思います。
作る場所、関わる人、時間によって作品が変化していくのが面白いと思います。

―「THE TIMELESS PRELUDE」(2008)で芸者をモチーフに使っているのも、日本ではなくロンドンだからですか?

絶対そうですね。日本だったら作らなかったと思います。実際向こうの方がすごく反応が良くて。すごい良かったんです、あの作品展。日本の人ってあまり芸者にピンと来ないところがあるような気がします。だから場所や人の反応も考えてしまいますね。少なからず影響しています。

【SAYAKA MARUYAMA】
写真家、フィルムメーカー。
1983年生まれ。2005年多摩美術大学 情報デザイン学科卒業後、07年に渡英。
独学で写真を学び、写真や映像を軸にビジュアルディレクション/制作を手掛ける。
HP:http://www.syk-jp.com/

【NEON O’CLOCK WORKS】
河野富広氏と丸山サヤカ氏によるクリエイティブ・ユニット。ヴィジュアルメイキングを中心とした作品は写真、映像、インスタレーション、本(作品集)などと幅広い。
ミュージシャンやパフォーマーとのコラボレーションも頻繁に行い、アートとファッションの境界に立ちながら表現の可能性を広げる。
HP:http://www.neonoclockworks.net/

Interview & Text:Fumiya Yoshinouchi, Tomoka Shimogata

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