Interview

“MAN TOKYO” パリ発の合同展示会 2/2

私たち自身お気に入りのブランドがたくさんあります。日本のデザイナーはクリエイティブに長けており、ビジョンがしっかりしています

→“MAN TOKYO” パリ発の合同展示会 1/2


―パリやNYの展示会に参加しているブランドに、東京でもMANを開催していくことを伝えた時の反応はどのようなものでしたか?

新しい冒険が始まるということをみんな凄く喜んでおり、ほとんどのブランドが日本に来たいと言っていました。今回出展しているブランドは70%以上がヨーロッパや他の国のブランドです。
僕等はメンズ展MANだけでなくレディス展WOMANも運営しているのですがWOMANに参加しているブランドは、MANを東京でやるということに対してジェラシーを感じているのでWOMANもやることが決定しています。

―WOMAN TOKYOの開催はいつになるのでしょうか?

2015年10月に開催予定です。

―1年後なんですね。それは準備に時間がかかるからなのですか?

MANとはブランドも変わりますし、バイヤーも変わると思いますがそういうことではありません。すでに自分たちのカレンダーとして決定していたことなので今はできないだけです。WOMANをやる前にまずMANを日本で確立させたいと思っています。次回のMAN TOKYOは2015年2月の開催が決定しています。

―今回東京でMANを開催してみてどう感じましたか?

今回だけでなく2回目、3回目、4回目と続いていくだろうと確信しています。これまではパリ、NYだけでしたが、すでに自分たちのカレンダーに東京も加わっています。
東京では初めての開催ですがブランドのセレクトも含めて、たくさんの方々に良い評価をしていただきました。明治記念館という会場もMAN TOKYOを開催する上で凄く良い場所だったと思います。たくさんのブランドがコレクションを日本で発表するのが初めてですので来場するバイヤーに対しても良いサプライズになったと思っています。この展示会が醸し出す空間のエネルギー、バイヤーとブランドとの雰囲気、エスプリとしての家族観を感じてもらえたのではないでしょうか。

―今回の展示会は成功だったと思いますか?

一回目としては凄く良かったと思っています。
参加したブランドもたくさんの良いバイヤーさん達に知り合えたことを喜んでいます。

―日本のバイヤー以外も来ているのでしょうか?

アジアを中心に15%以上のバイヤーが日本以外から来ています。

―日本のバイヤーの特徴はどのようなところにあると思いますか?

モード、ファッションを凄く良く知っていると思います。

―日本のブランドについての印象を教えてください。

私たち自身お気に入りのブランドがたくさんあります。日本のデザイナーはクリエイティブに長けており、ビジョンがしっかりしています。クオリティも凄く高い。そのような点が日本のブランドの良さだと思います。

―今回日本での開催は初めてでしたがMAN TOKYOは今後拡大していくのですか?

今回は60のブランドが出展しています。今後の目標は100の成長を見込めるベストなブランドをMANで紹介する事です。99でもなく101でもなく100です。100より増えることはありません。パリもNYも東京とおなじように100までです。MANとWOMAN合わせて1年に12もの展示会を開催していますのでそれ以上に拡大することはできません。アントワンのキュレーターとしてのセレクトが100の完璧なブランドをセレクトするということですので。

―MAN TOKYOでは今後、東京の独自性は打ち出していくのでしょうか?

打ち出していきたいと思っています。東京という街にとってのパリの良いブランド、アメリカの良いブランド、東京の良いブランドを日本で紹介していきたいと思っています。

―今後、よりたくさんの日本のブランドが世界に出ていくと思いますか?

私たちがその手助けをするという意味でもたくさんのブランドが世界に出ていくと考えています。
MAN / WOMAN HP:http://www.man-woman.co/

Antoine Floch(アントワーヌ・フロッシュ):
AcneやMaison Martin Margiela、Hermès、Wallpaper Magazine、Fred Perry Laurel Wreath、Connections by Le Bookなどのファッションフォトグラファー・イベントプロデューサーを務めた後、パリの展示会「Capsule」を立ち上げ、また、Surface to Airグループのために、パリとニューヨークの合同展示会「Rendez Vous」を共同プロデュース。その後、2012年に、二人のパートナーOlivier Migdaと Romain Bernardie-Jamesと一緒に 「MAN」を立ち上げる。現在は、「MAN/WOMEN」のCEO(最高経営責任者)、そして、パリ、ニューヨーク、東京での展示会のブランドキュレーションを担当。

Romain Bernardie-James(ロマン・ベルナーディ=ジェームス)
美術学士とコミュニケーション修士を取得。「WAD」や「Le Book」などの様々な広告企業のグラフィックデザイナーとして働き、自然と写真の世界に親しんでいった。静物画とファッション写真を専門に、Christian Dior、Kenzo、Urban Outfitters、Pumaなどの写真を手がける。彼の作品は、Numéro、L’Officiel、Double、Jalouse、The Wall Street Journal Magazineなどといった、世界的に有名な雑誌に取り上げられている。現在、Romainはクリエイディブディレクターとして、「MAN/WOMAN」のパリ、ニューヨーク、東京での展示会全てのブランディングに携わっている。

*Thierry Lamoine(ティエリー・ラモワン)
15年間、(株)博報堂に勤務、現在は、Porter-Yoshida & CoやEyevan7285、「ジャパン・ベスト」に入る20ブランドなどの有名日本ブランドを海外に紹介するなど、ヨーロッパと日本を繋ぐ仕事に携わっている。2013年に、「MAN Tokyo」の共同創設者として、「MAN/WOMAN 」チームに加わる。

Interview & Text:Masaki Taida

Comments are closed.