日本のバンドながら、海外での評価も高く、話題のUKアンダーグラウンドシーンのバンドSelfish Cunt, Neils Children, Project: Komakinoなどのオープニングアクトや、The Great Escape, Liverpool Sound Cityといった海外フェスティバルにも出演し、世界にも圧倒的な存在感を放っているバンド
「Lillies and Remains」
12月17日金曜日に渋谷チェルシーホテルで彼らのライブが行われた。
この日のライブはオールナイトのクラブイベントでのパフォーマンスという純粋にライブを観るには特異な状況だったのだが、ブルーのライトに照られてステージに登場したメンバーが演奏を開始すると、煙草の煙やお酒、香水の匂いにまみれた週末の浮かれたナイトクラブの空気が一瞬にして変わり、オーディエンスの意識をステージへと引き付けた。
“Moralist S.S.”では軽快なギターポップサウンドのイントロから一転、タイトなリズムがエッジィで不穏でドラマチックなサウンドが会場に緊迫感をもたせたかと思えば、“Wreckage”のギターの透明感のある音が響くと、地下の淀んだナイトクラブの空気が澄んでゆくような開放感さえ感じさせるようでもあった。
そして今までの印象とはひと味違うブラックビートのはねるリズムが印象的な曲“a life as something transient”で会場を妖艶な空気に包んで、この日のライブのラストを飾った。
ライブを通して音源のみではなかなか触れることができない、ストイックでクールなパフォーマンスから垣間見える意思の強い情熱的なグルーヴや、ジャンルに偏らない多方面からのアプローチ、退廃的で儚さを含んだ世界観さらに感じることができた。
17th Dec 2010 Mighty Pop @ Shibuya Chelsea Hotel
SETLIST
Solitude of Vigour
Moralist S.S
Effectual Truth
Upsetter
Wreckage
Human Intellect
a life as something transient