CARVEN

3シーズン目のメンズコレクションを迎えたギョーム・アンリによるCARVEN。今シーズンはピッティ・ウォモのゲストデザイナーとして初のメンズショーも開催し、パリらしいシックさとエレガンスがモダナイズされた日常着はますます注目を浴びている。

前回はパリのスクールボーイ調であったCARVEN MANは今回、フランスの高級リゾート地、Cap Ferretへと出かけた。コードにとらわれずナチュラルにシンプルさを解放し、ダンディでありながらリラックス、そしてなによりもハッピーであるため、ジョン・F・ケネディ・ジュニア風のWASPルックに身を包む。

ギョーム自身が手がけるスタイルングは、ライトなスーツにライダース、 ピーコートにショーツといった気ままな組み合わせ。イエロー、オレンジ、ライトブルー、グリーンといった植物のようなフレッシュでありながら馴染みのよいカラーパレットに、辞書の黄色くなったページの間で忘れ去られたお土産の押し花のような植物標本をモチーフにした、男性の知性と無頓着さを表現するどこかノスタルジーなプリント。

カラーブロッキング、キルティングにニットといった異素材の組み合わせ、そしてコンパクトな中にボリュームを与えたプロポーションなど、今回も緻密なコントラストがコレクションのキーになっている。

アクセサリー類もますます充実。PORTERのリュックサックをはじめ、Zespaのダービーシューズにゴム引きレザーのペニーローファー、ポケットプロテクター、またウィメンズでは定番アイテムとなっているつけ襟など、男性をチャーミングに仕上げるユニークなものが揃った。

Text:Yasuyuki Asano


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