Andrea Pompilioにとって記念すべき10シーズン目となる今シーズンはターニングポイントとなるような本能的で直感を信じ生み出したコレクションデザイナー自身のアイデンティティーとルーツを表現した作品が並ぶ。
今回のコレクションはAndrea PompilioのデザインのDNAがキーとなっている。意外性のある色使い、パターンミックス、ストライプとチェックなど、全ての要素が「調和のとれたカオス」を生み出している。
Andrea Pompilioを身にまとう男は知性的でエレガント、そしてアーティストである。テクスチャーやライン、カラーをミックスしそのコントラストを楽しむ、そんな人物である。
コレクションはシルクやモロケンなどデリケートな生地を組み合わせ、さらに異素材をミックスしたシャツ、ルーズめのパンツ、ワイドなネックラインのTシャツやタンクトップ、玉虫色のオーバーサイズのパーカーなどユニークなアイテムに溢れている。また、コットンのオーバーコートやレザーのライダース、テーラードジャケットなどフォルムのしっかりしたピースも豊富。
花びらが集まったオリエンタルテイストの「カモフラージュ」プリントはチェックやストライプと合わせられる。スニーカーにガーデニングブーツ、オーバーサイズの巾着型バッグなどアクセサリーも見逃せない。
トラックスーツにシルクのスカーフをサラッとスタイリングするような、一見合わなそうなアイテムを組み合わせる、そんな冒険心を持っているのがAndrea Pompilioがイメージする人物像である。
2016 SSコレクションのムードは「相反する」ロマンチシズムに溢れ、ノスタルジックな気分と陽気さがミックスされている。シャツやTシャツ、タンクトップ、アウターには「Love Me Forever or Never」の文字が。情熱と哀愁の両方を表現したこのフレーズは皮肉さもたっぷり。
ペールピンク、ヌード、ライラック、ベビーブルーなどのパステルカラーにナイトブルーやオリーブといったダークなトーン、さらに眩しいレモンイエローが加わりAndrea Pompilio独特のカラーパレットとなっている。