Interview

Christian Wijnants 3/3

私は世界中のたくさんの女性とファッションをシェアしたいと考えています。自分の提案するコレクションはあらゆるタイプの女性にアピールでき、受け入れられるものであるべきと考えています

→Christian Wijnants Interview 1/3
→Christian Wijnants Interview 2/3

――あなたが2003年に自身のブランドをスタートしてから10年以上が経ちます。移り変わりの激しい業界で10年以上もの期間ブランドを続けてこれた理由は何だと思いますか?
 
クリスチャン・ワイナンツは自分の資本だけでスタートした本当に小さなブランドでした。シーズン毎、コレクションを発表し続け、わずかではありましたが緩やかに成長していきました。長くブランドを続けてこられた理由は我慢強くいれたことだと思います。そして自分の夢を常に信じること。どんなに辛い時があっても続けていくことが大切なのです。幸運なことに私は常にサポートし続けてくれた家族もいました。私を支えてくれた全ての方々にとても感謝をしています。
それに私は幸運にも幾つかの有名な賞を受賞することができました。その賞の中には財政的なサポートもありましたし、ファッションショーをやるためのサポートもありました。そういったものもブランドを成長させていく上で貢献してくれました。
 
――昨年はウールマークプライズも受賞しましたが、そういった賞を受賞することで何か変化はありましたか?
 
自分自身が何か変わることはありません。しかし、会社としては大きな変化がありました。受賞によってメディアの注目も集まりましたし、新しい取引先も増えました。自分というより、外からの私を見る目が変わったと思います。
審査員の方々もコレクションを見て、どんなフォルムなのか着てみてみたいと言ってくれて私のデザインしたニットがとても新鮮だったようです。
また、受賞により自分はニットウェアが得意なデザイナーとして見られていると感じます。勿論今までも私がニットが得意なことを知っている人もいましたが、今回の受賞でよりマスにアピールすることが出来たと思います。
お金のサポートだけというものと違い、今回のウールマークプライズはコレクションを世界中の有名セレクトショップで取り扱ってくれるというものでしたので今までアプローチできていなかった人たちにも実際にコレクションを見てもらうことが出来、とても意味のある賞だったと感じています。
 

 
――アンダム、スイステキスタイルアワード、ウールマークプライズとあなたがこれまで受賞してきたものは世界的に有名なものばかりですが賞を受賞する秘訣って何かあるんですか?
 
美しい笑顔ですよ(笑)。
 
――ブランドを始めた当初とデザイン面で何か変わった点はありますか?
 
11年間ブランドを続けていますので始めた当初と経験値は全然違います。経験というものはブランドを継続していく上でとてもポジティブなものです。今は自分達のクライアント、お客様方のことをより理解できていますし、自分自身の強みというのもより理解できていますし、どんなものを表現すべきかわかっています。
ですがブランドの哲学は変わっていません。
 
――ブランドの強みや哲学という点について詳しく教えていただけますか?
 
私は世界中のたくさんの女性とファッションをシェアしたいと考えています。自分の提案するコレクションはあらゆるタイプの女性にアピールでき、受け入れられるものであるべきと考えています。特定のタイプの女性の為だけにデザインをすることはありません。年齢も、タイプも異なる女性、若い女性から、年を重ねた女性まで楽しめるものであるべきです。ウェアラブルであり、着たいと思える、コンセプチュアルすぎず、ソフトであり、ポエティックそういった要素を全て作品に込めています。
 

 
――今後やりたいことはありますか?
 
これまではブランドを継続していくことだけに注力してきましたので、これからは自分のプライベートも充実できるようにしていきたいです。世界中を旅して探索する。それが結果として自分のイマジネーションへとつながるのです。プライベートと仕事とのバランスが重要なのです。
 
――今後は年2回のコレクションが年4回になり、今までより時間がなくなるのではないでしょうか?
 
時間は作るものです。それに会社が以前よりは大きくなってきて、少しずつスタッフも増えてきました。自分で全てのことをやらなくてもよいようになってきました。他の人にでも出来ることは少しずつ任せていきたいと思っています。
 
HP:http://www.christianwijnants.com/

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