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rooms23 VIVID review part1

2011年9/13~9/15の間、H.P.FRANCEが主催する日本最大規模の合同展示会“rooms”が代々木第一体育館で開催された。23回目の開催となるroomsは、VIVIDがテーマ。およそ400ブランド、のべ14,500人もの来場者が集まり賑わいを見せていた。

PRODUCT、Kids, ACCESSORY, FASHION, そして初出展ブランドが並ぶYELLOW,国内外のハイカジュアルブランドを集めたGOLDにブースが区分されている。

PRODUCT, Kidsエリアを抜け階段を降りるとKOSUKE TSUMURA氏によるインスタレーションが構える。”日常品をシースルーな素材でパッケージして守られ祝福されるべき生活を表現した”というこの展示は、震災直後のわれわれにある種脅迫的に何かを感じ考えさせるような作品だった。

roomsの良いところは前シーズンも書いたがやはりデザイナーと直に会って話が出来るという点だ。デザイナーが何を考え、何を想って作品を作っているか。様々な話しを聞くことで来場者の多くがよりその作品に惹かれていったことは間違いないと思う。

今回はブースごとに気になったブランドをピックアップして紹介していき、結果roooms23全体の雰囲気も伝えられればと思う。

ファッションに花を添えるPRODUCT

PRODUCT AREA
PRODUCT AREAは小物雑貨やアクセサリーをはじめ、技術的にも刺繍や手作りなど手間のかかった温かみのある作品が多く展示されていた。個々のブランドと連携をとりrooms仕様にプロダクトを編集してエスプリのきいた作品が並ぶ。「ファッションに合う雑貨というテーマで、あまり雑貨自体が前へ押し出てくることは避けようということも考慮しながら編成してある」と語るのはPRODUCT AREAディレクターの馬場雅人氏。あくまでメインはファッションであるという一貫したコンセプトにより統一感と秩序のある空間デザインが施されていた。「販路拡大にはしっかりと力を入れていきたい」という馬場氏は、商品としてのプロダクトをもう一度見つめ直す必要性を説く。商品的価値をないがしろにすることなく、いいものを作ることに対して貪欲にという熱い想いが伝わってきた。

Dankeはポンチョとレインバック、靴の中敷等を中心に展開している日本のブランド。レインバックとはバックそのものを濡れないよう保護するためのバックだ。ポンチョはレジャーシートにも使える2way方式。このブランドはBAtoMAとDRAWERとNOL CORPORATION CO.,LTD. との3社での共同プロジェクトとのこと。テキスタイルのデザインはDRAWERと協力して行なっている。デザインだけでなく機能性についてもしっかり計算されたプロダクトが印象的だ。

次はTROPOPAUSEというユニセックスのシャツがメインのブランド。TROPOPAUSEとは成層圏と対流圏の境界の名称。前端が全て左前で、男性もレディースを着られるように女性もメンズが着られるように作られてある。デザイン方法はチームクリエーションをとっている。ウール地の素材などをテキスタイルからオリジナルで作っていて、こだわりが随所に光る。今季はスリッポンと蝶ネクタイも発表。「今後幅広く展開していきたい」と意欲をみせていた。

続いてH.P.FRANCEが発信するデザインとアートの合同展示会を手がけるBAtoMA。BAtoMAを通して世界にというスローガンのもと活動していて、近々ニューヨークでの展示も準備中。他にも福岡など全国のさまざまな場所で活動を行なっている。アーティストの発掘はほとんどがディレクターの馬場雅人氏によるものだ。アーティストの採用条件は売れる商品が作れ、インスタレーションができ、コンセプチュアルなものを考えられる人物の3点。

次回のrooms23 VIVID review part2ではPRDUCTエリアの続きを紹介していく。

Text:Fumiya Yoshinouchi

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