人々の装いについての文化や社会現象などを考えていく会である「Think of Fashion」から新しいシリーズ「Think of Fashion Presentation」がスタートする。
ファッションやその社会現象を、学び研究している大学生・大学院生の発表の場を作っていく。
第1回目は3月23日(日)14時から開催。当日は2組の発表が行われる。
①14時からは
京都精華大学大学院の古田賢氏が「日本のマスメディアにおけるヴェルサーチの表象―バブル文化の文化史的考察から―」を発表する。
日本では、1980年代後期にイタリアファッションブームが起こり、ジャンニ・ヴェルサーチ、ジョルジオ・アルマーニ、ジャンフランコ・フェレの三ブランドが日本におけるイタリアファッションの表象を形成した。
その中でも特に大きな役割を果たしたのがヴェルサーチと言える。
発表では1980年代後期から2000年中期にかけてのヴェルサーチが日本の男性表象とどのような関わりをもっているのか、また、日本のバブル期における日本のメディアでの扱われ方について分析、考察を行い、ファッションの消費動向とメディアの働きの観点からこのブランドの栄枯盛衰の経緯を明らかにしていく。
[プロフィール]
古田 賢
京都精華大学大学院 人文学研究科 修士課程 人文学専攻在籍
2014年4月から 立命館大学大学院 先端総合学術研究科 一貫制博士課程 先端総合学術専攻 表象領域に進学予定。
研究領域は経営文化学、20世紀服飾史、ファッション論、80年代・バブル文化イタリア・ファッション、特にヴェルサーチの研究に取り組んでいる。
②16時からは
慶應義塾大学の池田優氏と慶応大学大学院の小原和也氏が「”服づくり”を支援するパターン・ランゲージ」を発表する。
“服づくり”を支援するパターン・ランゲージとは服作りに関わっている人が、半ば無意識的になっている所作を言語化し、それを素人の人でもわかるように表現し、その人たちの支援のツールにすること。
パーソナル・ファブリケーションの波が、私たちの日常に浸透しつつある。
最先端の技術やデジタル機器の台頭に合わせるように、インターネットによるものづくりやアイデアの共有が可能となり、自分たちが必要なものを自分たちの手でつくり出せる時代にシフトしていこうとしている。
ファッションの領域では、専門的な技術の共有が難しいことから、ファッションにおいては消費者が服作りのプロセスに参加する仕組みを未だつくりだせていない現状が存在する。
そこで、ファッションデザインにおける熟達者(デザイナー)が持つノウハウや設計スキルを「パターン・ランゲージ」と呼ばれる知識記述の手法を用いることで言語化を行い、誰もがデザインプロセスに参加できる仕組みとして提唱する。
当日は研究発表とより参加者の理解を深める為に、それを体験できるようななワークショップを行う。
[プロフィール]
池田 優
慶應義塾大学 環境情報学部4年
大学では複雑系社会学を専攻とし、ファッション分野における新しい仕組み作りの研究と開発を行っている。
小原 和也
慶応義塾大学大学院政策・メディア研究科修士課程1年
「人の発想・発見を促すための仕組みづくり」を研究テーマに掲げ、幅広く人がデザインするプロセスに関わるための研究活動を行う。
日時:3月23日(日)
①14時~15時30分「日本のマスメディアにおけるヴェルサーチの表象」
②16時~17時30分「”服づくり”を支援するパターン・ランゲージ」
会費:1000円 各回のみも可能 各回500円
会場:服も作れるコワーキングスペース「coromoza fashion laboratory」
住所:〒150-0001渋谷区神宮前6-31-21 オリンピアアネックス201
地下鉄東京メトロ線 明治神宮前駅4番出口のすぐ前、
ラコステの入っているビルの2階。
電話番号:03-6450-5560 URL:http://za.coromo.jp/
お申し込み先:
「Think of Fashion Presentation 001」への参加の旨を明記してお申し込みお願いします。
各回の場合はその旨の記載をお願い致します。
palette.produce@gmail.com
「Think of Fashion ファッションを考える」実行委員会
https://www.facebook.com/think.of.fashion