GALLERY SPEAK FORでは5月23日よりイラストレーター、小笠原徹氏による個展「101 匹のねこ」が開催される。
緊張感とユルさの絶妙なバランスを統率しながら展開される小笠原氏のイラストレーション。現代美術を思わせる繊細な線画から、クレヨンを無造作に操ったかのような未完の味に近いものまで、描画スタイルはボーダーレス。アクリル絵具、水彩、コラージュなど様々な手法が自在に織り交ぜられ、独学で切り拓いた流儀だからこそ持ち得るブレイクスルー感覚をもって、玄人と素人を問わずに幅広く共鳴を獲得してきた。空間構成や筆致と痕跡のライブ感が、彼にしか発せられない身体性や肌触りといった固有の魅力をスリリングに放ち、見るもののイマジネーションを揺さぶる。
著名な公募展「HBギャラリーファイルコンペ」では大賞を2度受賞。またミュージシャンやアートディレクターとのコラボレーションも数多く手がけており、最近では「POPEYE」「Hanako」「SPUR」などの誌面でも注目を集めるようになった。
本展は、小笠原氏にとってGALLERY SPEAK FORでの3 年ぶりとなる個展。アーカイブ中心の内容だった前回、また線画をメインにした2 年前の個展とは全く違い、ほぼ描きおろしの新作ペイント作品だけで構成される。「魔法の世界の住人っぽく、不思議な雰囲気が好き」と、彼がモチーフに多く登場させる「ねこ」がタイトルにつけられている。原色づかいを基本にした、野趣溢れるタッチと配色の面白さが小笠原氏の最新形をありありと伝えてくれる。大小の原画約40 点を展示・販売する他、TシャツやZINEなどオリジナルグッズ、関連商品も販売する。
小笠原 徹 101 匹のねこ
会期 : 2014 年5 月23 日(金)~ 6 月4 日(水)
開館時間 : 11:00 ~19:00 最終日のみ ~ 18:00 木曜休廊
ギャラリートーク : 2014 年5 月24 日(土)16:30 ~ 17:00
作品解説=小笠原 徹 聞き手=カズモトトモミ(イラストレーター)
小笠原 徹(おがさわらとおる) イラストレーター
1975年、東京生まれ。東京工芸大学画像工学科を卒業後、イラストレーターとして活動を開始。「サイゾー」「POPEYE」「Hanako」などの雑誌で挿画を手がける他、Mr.Childrenのツアーグッズで絵を担当、キマグレンのCDカバーを描くなど、書籍、音楽・映画関係やアパレル、広告で幅広く活躍している。HB FILEコンペ VOL.19(2009年)にて大賞(仲條正義賞)、同VOL.22(2012年)にて大賞(永井裕明賞)を受賞。近年の個展に「脳内ドライブ」(2011年、GALLERY SPEAK FOR)、「色付き線我小笠原徹個展」(2012年、HB Gallery)などがある。
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