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ロンドンのデパート、セルフリッジズにてTHE WORLD OF RICK OWENSを開催


 
9月1日からロンドンのデパート、Selfridges(セルフリッジズ)とRick Owensが、Rick Owensのブランドの20周年を記念して「The world of Rick Owens」(リック・オウエンスの世界)を開催している。The World of Rick Owensは、Selfridgesにて限定コレクション、1階にあるConcept Store(コンセプトストア)のキュレーション、Rick Owensメンズの新しいショップインショップ、新しいウィメンズとアクセサリーコーナー、SelfridgesのメインショーウィンドウにてRick Owensがデザインしたインスタレーションを提案、Oxford Streetに面したファサードの頭上にある1928 Queen of timeの彫刻の側には、特別に作られたRick Owensの彫像が登場している。
 
「The world of Rick Owensは一人のデザイナープロジェクトとしては過去に例を見ないセルフリッジズ史上最大のプロジェクトです。それは、このプロジェクトのコンセプトに対して私達がいかに賛同し、ビジネスにとって
リック・オウエンスがいかに重要かを証明するものです。また私達はファッションにおける主流を難なく飛び越えるリック・オウエンスをセルフリッジズが提案するファッションの最前線に押し出すことをとても楽しみにしています」とセルフリッジズのバイイングディレクター、Sebastian Manesは語っている。
 
9月から2ヶ月間、Oxford Streetにあるセルフリッジズのメインエントランスの頭上に、「The World of Rick Owens」の核となる、トーチを手に持った7メートルを超えるリック・オウエンス自身をモチーフにした彫像が登場する。Doug Jenningsにより製作されたこの彫像は、スチールやコーティングを施したポリスチレン、24キロメートルにも及ぶ黒い布製の髪等で構成され、総重量は150キロにもなる。また製作期間は20人がかりで12週間にも及んだ。Doug JenningsとRick Owensは長年にわたって共にコラボレーションをしてきた。Doug Jenningsは世界中の直営店舗にディスプレイされているデザイナー本人の挑発的な蝋人形を製作したアーティストでもある。トーチには1日12時間に渡って火がともされ、このプロジェクト期間中の延べ燃焼時間は552時間にも及ぶ。またThe Queen of timeが15分おきにチャイムを鳴らすタイミングで炎が強くなる仕掛けも施されている。
 
リック・オウエンスとセルフリッジズは、同百貨店史上、最も複雑なショーウィンドウディスプレイを行う。それぞれのショーウィンドウは、魔術的な要素を持ちながらも論理的な考え方で作られ、デザイナーの作品において影響力の大きなインスピレーション源とリンクさせている。
Orchard street沿いにあるRick Owensがデザインした4つのショーウィンドウの内3つ(21-23)は、Richard Strauss(リヒャルト・シュトラウス)の音楽を用い、オスカーワイルドの言葉をかり、デザイナーのお気に入りのオペラ「サロメ」からインスパイアされている。
「サロメは、昔から私のお気に入りテーマです。美しい純粋さへの執着、そしてその純粋さを堕落せさる、もしくは自分の物にすることは不可能であり、その純粋さを壊してしまうということを描く恐ろしい聖書の物語です。最もクラシックであり、厳格な表現手段であるオペラで描かれた物語ですが、そのオペラでは神業のように超越的な美しさの瞬間が見てとれます。堕落とエレガンスは、私の一番好きな組み合わせです」とRick Owensは語っている。
それぞれのショーウィンドウは、ロサンゼルスで活躍している建築家、Patrick Tigheによって作られた白い月面を展示。その月面は、「サロメ」のオペラのフィナーレのアリアをデジタル処理し視覚化したものとなる。月面の上に、LEDマトリックスストリップライトで、月の美しさを描く「サロメのリブレット」の引用句がスクロール表示されている。
  
 
Exclusive Collection
同デパートとの初コラボレーションを記念してRick Owensが限定コレクション(20点)をデザイン。
Rick OwensとDRKSHOWの限定アイテムには全てセルフリッジズのシグネチャーと言える黄色を使用したRick Owensのトルソーをモチーフにしたラベルが付いている。このコレクションでは、シーズンレスでユニセックスなスタイルが多く登場し、Rick Owensの美学を象徴するアイコニックなレザージャケット、軽やかなTシャツ、クルーネックのスエット、ボクサー、チュニック、バンダナ、ドゥーラグ、スニーカーなどを取り揃えている。値段は£30(トートバッグ)から£1775(レザージャケット)まで幅広く取り揃えられている。
1階のConcept Store、Rick Owensのショップインショップ(メンズとレディース)、Selfridges Manchester Exchange、Birmingham店、Selfridgesのウェブサイト(selfridges.com)(UK内とインターナショナルデリバリーも可能)にて販売されている。
 
ConceptStore(コンセプトストア)
コンセプトストアは、Rick Owensによる特別なキュレーションにて展開。Rick Owensのクリエイティブ且つパーソナルな環境を理解できるファニチャー、テーブルウェアなどデザインアイテムからミュージックアルバムや本まで取り揃えられている。またコンセプトストアは、デザイナー自身がデザインした4つのショーウィンドウと日本のサウンドアーティストRyoji Ikedaが製作したインスタレーション「TEST PATTERN : LED VERSION」によって成り立つ。
デザイナー自身によってセレクトされたアイテム:Dityque(ディプティック)のMousse(ムース)とMyrrh(ミルラ)の香りのキャンドル、Igyy Pop(イギー・ポップ)David Bowie(デヴィッド・ボウイ)、Klauss Nomi(クラウス・ノミ)のLPレコード、Richard Strauss(リヒャルト・シュトラウス)のElektra(エレクトラ)のオペラのフィルム、Windham Lewis(ウインダム・ルイス)の「The Apes of God」、Jayne County(ジェーン・カウンティ)の自伝「Man Enough to be a Woman」、限定カバー付きのRick Owens x Rizzoliの本など。ファニチャーは、大理石の「Urinette」、クリスタルのトイレ、ニューヨークのJason JacquesギャラリーからのGeorges Hoetschelの作品などを揃えている。

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