Paul & Joe

パリ1区のPavillon Cambonで行われたPAUL&JOEのAW12コレクション。会場内の壁面はイギリスの田舎町をイメージしたという落ち葉の写真で覆われ、サウンドは子供たちの声や鳥のさえずりから始まった。普段使いでも著名人から人気の高いブランドならではの、まるで夕暮れの公園を散歩しているかのようなリラックスした雰囲気でコレクションの幕が開けた。

ファーストルックはオーバーサイズのトレンチコートにグレーのツイードワイドパンツ。インナーには総スパンコールのトップスが合わせられ、フェミニンなアクセントを入れるが全体的にはメンズライクな印象。その他のアイテムもツイードブレザー、ジャンプスーツ、スタジアムジャンパーやワイドパンツなど少年をイメージさせるアイテムが多く続いた。デザイナーSophie Albouがイメージしたのは彼女自身が1月にデザインした同ブランドのメンズコレクション。シルエットが十分に美しかった事から、ウィメンズのデザインにも応用し複雑でない着心地の良いウィメンズウェアを作り上げたかったという。

一方で花柄のプリントを施したファブリックもシューズなどに使用、ファーの部分使い、襟にはビジューを敷き詰め、ニットにはスパンコールで模様を描く。また素材にはレースやシルク、ヴェルヴェットなど女性らしく体に沿って流れるファブリックを使用するなどディテールはPAUL&JOEらしい可愛らしい仕上がりになっていた。

カラーリングには秋のナチュラルカラーが多く登場する。オレンジのPコートや木の実の様な赤のパンツ、オークブラウンにリーフモチーフなど、紅葉の季節をいち早く感じさせるコレクションとなった。

Photo:Ayako Masunaga Text:Eriko Higashida

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