Fashion Show

Royal College of Art

デザインとアートに特化した大学院教育で高い評価を得ているロンドンの名門校、ロイヤルカレッジオブアート。ファッションの分野においてもこれまでに数多くの人材を輩出してきたが、特に近年はAitor Throup、Christopher Raeburn、Holly Fulton、James Long、Matthew Miller、Katie Eary、Astrid Andersenといったロンドンの現在のシーンを牽引するデザイナーを数多く輩出し、ますます注目が集まっている。

創設175周年を祝う今年の卒業ショーでは、28名のファッションデザイナーと6名のフットウェア・アクセサリーデザイナーが卒業コレクションを発表した。

今年のショーでまず特徴的だったのは、ネオンやパステルカラー、そしてプリントを多用したカラフルな色使い。チェーンやラジカセといったプリントとネオンカラーでトロピカル・ヒップホップスタイルを見せたLorren Johnsonを初め、Peiran Gongによるキャンディカラーのトロンプルイユドレス、Colette Vermeulenのピンクやブルーで花柄の刺繍を施したヴィヴィッドグリーンのライダースジャケットなどが登場し、またShubham Jainはロープのオブジェを組み合わせたサイケデリックなドレスを発表した。

実験的なテキスタイルやファブリックの使用も多く見られ、特に色鮮やかなプリントドレスにフリルが付きのPVCを重ねたTrine Hav Christensenには注目。他にもRebecca Thomsonはネット素材を用いてスカルプチュラルな作品を発表し、またジオメトリックなグラフィックパターンが印象的であったRachel Chanや、力強いストライプとラティスパターンを全面に施したSamantha Bushellといった完成度の高いニットウェアデザイナーも登場した。

メンズではHiroaki Kanaiが発表した、背中に立体的なボリュームを持たせ近未来的なフォルムを実現したネオンピンクのスポーティなルックや、Tom CrispによるDIYなダメージアイテムやパッチワークジャケットが存在感を放った。

またHanna MorganやLucy Hammondによるユニークなヘッドピースも会場を沸かせた。

Photo:RCA/Dominic Tschudin Text:Yasuyuki Asano


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