ラグジュリーな5つ星ホテルの一室にて開催されたAlexis Mabilleのショー。

今回は「アウトロー」をテーマに、16世紀テューダー朝のイングランド王であったヘンリー8世の官能性溢れる装飾美に、バイカーのダイハードな世界を組み合わせたというコレクション。

アイディアを端的に表しているのが、裾がスカートのようにプリーツされたシャツと、中世のタイツを刺繍のキルティングレザーをアップリケして表現したスキニーパンツの組み合わせ。他のルックも、袖やカラーの切り替えやエルボーパッチ、スタッズで表現された筋肉などハードなモチーフがクチュール的なテクニックで表現されることで、全体的にはノーブルな雰囲気が漂う。

終盤にはレースの切り替えや色とりどりのブロケードを贅沢に使用したアイテムを多数発表。またAlexisのトレードマークであるボウタイも、レースになった襟の下に装着されたりシャツに沢山取り付けられたりと、今回もひねりを加えて登場した。

よりクラシカルでマスキュリンなコレクションを発表するブランドが多い中で、Alexisは男性のワードローブにデミクチュール的なファンタジーを見せた。

Photo:Hiroyuki Ishimizu Text:Yasuyuki Asano