James Long

UKの新しい才能を支援するため2000年に設立され、今や若手デザイナーの登竜門として目が離せない合同ショーとして認知されているFashion East 。過去に受賞したデザイナー達とのコラボレート・レーベルLULU & COも手がけるLulu Kennedyをディレクターに、業界に精通したパネリスト達により今回選出されたのは、Maarten van der Horst、Marques’ Almeida、James Longの3デザイナー。

3度目の選出、また3回目のウィメンズコレクションとなったJames Long。ロンドンメンズウェア界で最も注目されるデザイナーの一人になった彼が手がけるウェメンズウェアも、メンズ同様クラッシュしたテクスチャーのハンドニットとラグジュリーなレザーやプリントを特徴としている。

歌手兼女優のNicoやAmanda Lear、実験的映画Chelsea GirlsといったAndy Warhol周辺、そしてロシアの建築物からインスピレーションを受け、「Beatnik Disco in a Russian Velvet Underground」と表現された今回のコレクション。

ロシア建築独特のジグザグやシェヴロン柄をラメ糸の刺繍やビーズ、フリンジ、そしてカラフルなプリントで表現し、シフォンシャツ、Aラインドレス、ペンシルスカートなどにのせた。得意のニットアイテムでも同様のパターンをボーダー状に組み合わせたり、様々な糸をミックスしたりして非常にユニークなテクスチャーに仕上げられている。

中でもスリーブがフリンジーなニットで切り替えられたキルティングレザーやシープスキンのショート丈ジャケットは一際存在感を放ち、デミクチュール感溢れるデコレーションがウェアラブルなアイテムにうまく落とし込まれている。

Photo:Ayako Masunaga Text:Yasuyuki Asano

Comments are closed.