Fashion Show

Agi & Sam (MAN)

MANの取りを務めたのは、3度目の選出となったAgi&Sam。これまで、ユーモア溢れるヴィヴィッドなプリントをマスキュリンなシルエットに落とし込む事で、プレイフル且つウェアラブルなメンズウェアを発表して来た。

今回のテーマは、貴族と農民の融合。ハイファッションがストリートからインスピレーションを得るこの時代に、愛のあるアイロニーで、イギリス階級社会 の伝統的なマスキュリニティを転覆させた。

まず注目したいのはテーラードアイテム。元々Alexander McQueenで経験を積んだAgi&Samは、今回のテーマに向けてよりテーラリングに注力した。フロントボタンがなくバックジップで着脱するものや、袖をダウン素材で切り替えたものなど彼ららしいユーモアが光るアイテムから、よりクラシカルなタキシードまで展開。ダウンベストやニットなどを合わせることにより土臭さも取り入れつつ、バランスよくレイヤードする事で各ルックをエレガントに仕上げた。

得意のプリントは、ペイズリー、ハンティング、千鳥格子、チェックなど、伝統的な柄を再構築したものが中心。全身プリントでインパクトを出してきた以前のコレクションよりも少し控えめに、今回は部分的にプリントを取り入れたり異なるプリント同士を組み合わせる事により、各ルックに深みを与えている。

Oliver SweeneyのシューズにオンされたSwimsのガロッシュ(ゴムのオーバーシューズ)、またLondon Undercoverのアンブレラなど、イギリスの雨天に対応したアクセサリー類も存在感を見せた。

Photo:Takahito Sasaki Text:Yasuyuki Asano


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