フランス・マルセイユ発のSemis (スミ)のAWコレクションは手つかずの自然の森の中を歩くような、“野生的な”部分に注目している。
素材、染め、加工などは純粋なオーガニックなものを使い、シンプルでボタニカルなデザインを取り入れ様々なテクニックを用いたコレクションとなっている。
反抗のシンボルである“イチョウの葉”を自然から取り入れ、プリントしたシャツやドレスやパンツ。アルパカ、アンゴラ糸を使ったどっしりとしたラグマットの畝のようなニット、ボンディング加工された自然の緑を意識したカーキ色のコートやジャケット、また自然の森の中の真っ暗な闇から差し込む細い夜明りのようなウール地の白いピンストライプと黒のストライプのコンビの生地のジャケットやパンツ、ブラウスなど。
また秋冬を思わせる柔らかな色、緑青や野生のバラ(ピンク、レッドではない優しいローズピンクベージュ)のような色が使われているのはもちろん今回のテーマから。
野生的な自然からポエティックなイメージを付け加えるSEMISらしいコレクションに仕上がっている。
そしてこのテーマに添ってキャット・スティーブンスの「wild world」**から更にインスピレーションを得ており、“アナクロニズム(時代の流れに合わすぎず、
逆行や反抗の意味も込めた)”と“素晴らしい自然の中の対物”との対比を表現している。