ASEEDONCLOUD

原宿のZAKKAにて玉井健太郎氏によるブランドASEEDONCLOUDの展示会が行われている。

今回のストーリーは種を植えたら服が生えてくる、その服を育てる人達の集団「服育士」(架空)のユニフォームを表現した。種をまいて水をやる人(raiser),収穫をする人(harvester),リーダー的存在の掃除して洗濯してあげる人(laundryman), それでうまく育たなかった分を縫製してあげる人(repairer)、そして噴水に服を付けて飛び立たせる送り人的役割の人(departure)。その5人の「服育士」のユニフォームをそれぞれの性格や作業内容などを考えてアイテム、ディテールに落とし込んでいる。

前回はXS, S, M, Lの4サイズあったものがコートなどの少しオーバーサイズの服に関してはSとLのみの展開になっている。これは男性がL女性がSということではなくカップルでも共有できる服、本当のユニセックスにしたいという想いからデザイナーがこだわったサイズ感になっている。スカートもあるが基本的にはアイテムごとにメンズやレディースとは一切分けていない。

「最近ちょっと情報量に疲れていて家の中でも疲れた感じがする」と生地は柔らかかったり、とろみがかったり、シルエットも緩めにされ逆に外でリラックス出来るような「都会でも眠たくなるような生地」に仕上げている。

Seed’s hat-pin(綿の中に種が入っているハットピン)やGlass brooch(ビンテージの眼鏡をブローチに作り変えたもの), Pincushion Braceletなどの小物も可愛らしい。
「不自然さを感じてくるので空間は作りたくない」と今回も営業中のお店を間借りしての展示会。入り口では女性がカタカタとミシンを踏んでいる音が聞こえてくる。ありふれた日常に’ありそうでなかった’もの、’ちょっと気の利いた’ものが溶け込んでいるそんなコレクションだった。

Photo:Takahito Sasaki Text:Masaki Takida

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