Fashion Show

G-Star RAW Reserch.

クリエイティブ・ディレクターのアイター・スロープが監修するG-Star RAW Research.第二弾のRaw Research II がパリで発表された。
昨シーズンの2016秋冬より社内イノベーションラボから誕生し、デニムの限りない可能性を探求するための最新の試みを具体化したRaw Researchは、伝統とイノベーションを融合させるためにプロダクトデザインを試行し、また未知への探求、好奇心と実験のプロセスを通じてデニム作りの新たな方法を模索するもの。Raw Researchは、ブランドの最新のデニムイノベーションをプロトタイプとして導入し、また次のG-Star RAWのメインコレクションのプロダクトおよびデザインソースとしての役割を持ち、そしてG-Star RAWというブランドのデザイン哲学をとても純粋な形で表現している。
 
第2弾となるRaw Research II ( ロゥ リサーチ II )のハイライトは、デニムデザインの慣習に挑戦した新しい3Dジーンズのコンセプトを持つMotac(モターク)というシリーズ。衣服構造に対するこのユニークなアプローチは、動いている人体の人間工学に焦点を当てた手法で得た結果によるもの。硬いデニムと、パネルを挿入した柔軟な素材を組み合わせるというアプローチによって、予想外なハイブリッド製品が誕生した。例えばモトクロスにアイディアを得たMotac-Xジーンズなど。また、このアプローチはデニムデザインに対する新しい可能性への著しい進展も意味する。
 
今回のコレクションでは、オランダを象徴する花、チューリップが概念的背景として使われた。この花はパレ・ド・トーキョーのプレゼンテーションのスペース内に掲げてあるHans Bollongierによる1639年の有名な作品Floral Still Lifeの中でも際立っている。その昔、オランダで起こった“チューリップバブル”から着想_チューリップがある時期、排他的な存在になったことにより結果として経済崩壊を招く。 その“チューリップ狂時代”は1630年代の経済ブームに由来し、たったひとつのチューリップの球根が、当時高級住宅以上の価値を持っていたことがあった。
Raw Research IIでアイター・スロープはこのアイコンとなる花から連想される、オランダの富と地位の歴史的な意味を180度転換させる。カプセルコレクションは限定ストアのみの取り扱いとしながらも、Raw Research IIで生まれたイノベーションが持つ影響力は、同時にその排他的なプロダクトであることも未来の種蒔きとなり、将来的にG-Star RAWのメインラインに昇華することができる。最終的に、たくさんのひとがそのコレクションを手にできることにより、イノベーションは大きく花開き、チューリップが持つ排他性を失うようにする。
 
Raw Research IIは2017年6月より世界中の厳選されたコンセプトストアにて発売予定。


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