Fashion Show

A.P.C.

今年30周年を迎えたA.P.C.は、パリ・メンズ・ファッション・ウィークにてプレゼンテーションを開催した。
今回開催された場所は、ロワイヤル通りにあるショップの地下に、膨大なアーカイブがカラー別で保管しているスペースで、カラー別で保管されたアイテムは、A.P.C.のアーカイブだけでなく、親の代のアイテムや、KENZO時代のアイテム、40年代モノやデニム他ヴィンテージなどもあった。その他に17AWのコレクションとスペシャルエディット”RE-ISSUED ARCHIVE PIECES”が展示された。
30周年に関してJEAN TOUITOUは次のようにコメントを発表した。

今回のシーズンで 30 周年、いやもしかして前のシーズンで 30 周年だったのか、よく分からない。前を目指し、駆け抜け、一息ついたと思いきや 30 年の月日が経っている。
周年記念をコミュニケーションのツールとして使うことは本当に嫌なのですが、、、、とはいえ30周年をさらりと流すことはできない。(反骨精神にも限界がある)何事もなかったようにはできない 。
だから、今季2017年秋冬コレクションの一部のモデルに30年前の A.P.C. の初コレクションのラベル名 « HIVER 87 » を縫い合わせることにしました。当時はブランドを限定する可能性のあるすべてのものを拒んでいたので、自分のブランド名の代わりにシーズン名だけをつけたのです。
この世界で自分が特別になれる唯一の手段は匿名性でした。世界は変わっておらず、過去は未来を持たず、そして未来すら将来を持ちえない。
現代は即時性に支配され窒息しそうです。そして歴史性にあまりに無頓着なまま、いいね!する。
このような社会のなかで、過去を尊重する必要性を感じたのです。
私達のブランドの歴史は現状維持的消極的な傾向に陥ることなく一貫性を貫いてきた歴史です。30 年間、しばしば退屈だと思われるリスクを負いながら一貫性を貫くことが出来たのですから、この歴史を誇りに思います。
実は繰返しに賛同しますし、これだけ頑なであったことにほぼ誇りすら覚えます。
洋服に装飾は必要ではないと早い段階で気が付きました。
30年間にわたり「アンダーステートメント」を通してセンセーションを起こし続けてこれました。
今回の一部のコレクションに縫い付けられている « HIVER 87 » は自分達の歴史を想い起こさせるものであり、また、私達のことを知らない人々へさりげなく語りかけるものとなっています。
Jean Touitou

Photographed by Collier Schorr
Styled by Julian Ganio
Art Direction by Suzanne Koller


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