Daniel Palillo(ダニエル・パリッロ)はヘルシンキを拠点とする、奇怪で記号的なデザインを好むデザイナ-。2006年以降自らの名を冠したブランドコレクションを通して、独自の世界でオーバーサイズのシルエットや擬人化されたモチーフ、三次元構造を探求してきた。
パリッロの特徴的なテクニックにはパッチワークやカットアウト(切り抜き)、ペンシルグラフィックなどがある。彼にとって衣服はキャンバスのようなものだ。日記や絵コンテを描くように、ひとつのシーズンから次のシーズンへとあたかも日常の生活体験を描くかのように次々と服をデザインしていく。
自然に突き動かされるかのごとく、パリッロは一日三枚新しい服のアイディアが湧くと言われている。
Daniel Palillo(ダニエル・パリッロ)の2014年秋冬ウィメンズ・コレクションはジャムセッションShoo-be-doo-be-dooを基にしている。
コレクションの1つに触れると、実際指がピアノに触れるかのようにまったく新しいジャンルが生まれる。このタイムレスで独特のスタイルはスペシャルなドクロ音符でなければ捉えられない。
おそらくミラーがデザインされたTシャツも関連した表現なのだろう。”Chapter Seventeen”では抽象画や白手袋、蝶ネクタイなどハイ・カルチャーのしるしを楽器として使い、自由なメロディーを即興で奏でている。
コレクションの流れは彼の地元ヘルシンキからの視点だ。即興的にいつものデザインをアレンジし直し自分のクラシックなプリントいくつかとそれらが奏でるすべてのジャズに立ち返っている。