シェイクスピアの史劇から引用した今期のテーマ“salad days”は、本来、【無経験な青二才時代】、【未熟な青春時代】という意味だが、 現代で大麻の隠語とされる”サラダ”から引用し、”葉っぱ漬けの日々”という意味も言葉遊び的に持たせている。
デザイナー自身がバンクーバーに留学していた頃の経験をもとにコレクションを製作。
北アメリカ大陸西岸に位置し、90年代から同性愛、ドラッグ、移民等に寛容な土地であり、独自のゲイカルチャーや レイブカルチャーが発達していたバンクーバーで、スケートと夜遊びを繰り返していた経験が主である。
コレクションで多く用いられている花のモチーフは、そんなバンクーバーの歴史的文化から着想した ”ケシの花”をモチーフとしており、若々しさの象徴としてポジティヴに昇華している。
また、ブランド本来のクラシックなアイテムを再構築したパターン遊びやステッチ使いに加え、 ディティールには酩酊時の”ズレ感”や”違和感”を想起させる仕様をちりばめたほか、 西海岸というキーワードをもとにウェスタン・ディティールやレインポンチョもラインナップ。
今シーズンの Look 撮影を手掛けたのは、フォトグラファー 岩本 幸一郎 氏。
浜辺で行われていたレイブで日が昇る景色を見た経験から、夜明けから撮影を開始し、時間軸通りにエディット。
海岸沿いであったバンクーバーの地とリンクさせるロケーションで撮影が行われた。
Photo:koichiro Iwamoto
Edit&Styling:Rikuya Hayashi