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SHUN OKUBO

SHUN OKUBO / 大久保 俊

エスモード東京校で学んだ後、2002年パリに渡りステュディオ・ベルソーに入学。同校卒業後ROBERT NORMAND,BALENCIAGA,HAIDER ACKERMANN等のメゾンで経験を重ねる。2007年、ジュエリーブランドSHUN OKUBO&ASSOCIATESを立ち上げる。2009年、株式会社SHUN OKUBO&ASSOCIATESを設立。
SHUN OKUBOデザイナー。オンワードBEIGE,ジュエリーデザイナー。

Official HP: www.shunokubo.com
Facebook: http://www.facebook.com/pages/Shun-Okubo/388696241209283
Twitter: http://twitter.com/SHUN_OKUBO

夏の夜の穴

東京の今夜みたいな気候はパリの夏の夜の空気にとても似ている。

湿気も少なく、気温も高過ぎず、しかも今日はお休み。快適すぐる。こんな夜はパリにいたときの空気感のまま過ごせる。

東京のグレー色でちょっと重い空気の中で生活していて、急にパリの空気をはらんだ暗闇に包まれるのはなんだか心地良い。

前に村上龍さんが言ってたんだけど、夜はまるで生き物のようにやってきて世界を覆う。モードも少しだけ近いところがあるかもしれない。モードはいま流行の”クラウド”のように雲に例えてもいいかもしれませんが。

ところで、こないだカオスラウンジの方々とファッション関係の方々のUstしてるのをちょっと見ることができた。断片的にしか見れなかったのだけど、いろいろ思うところがあったんだけど、ファッションという言葉が大風呂敷過ぎて、何か手に負えなくなちゃてる感じ。僕にとってはモードっていうことをまた意識させたれた放送でした。

あと、changefashionのブログを書いているような、例えばアカデミーやセントマーチンから来た方々の本当のすごさって、モードの歴史の線上にちゃんと立っているってこと。それは日本の大変貴重な財産ですね。そのあたりも再認識させられました。いままでは、いまさらボードリヤールじゃないけれど、モードの模倣はその模倣を生んで、並列化されて、それでもモードっぽかったのに、最近はオリジナルが希薄になり過ぎて(モードの不在)コピーがコピーたり得なくなっている状況になってきた気がする僕だけなのだろうか。モードは文化だしガリアーノのように一見右脳的であっても知的なもので、それは衣服の歴史です。

産業としてのファッションを否定するつもりは全くありませんが、モードかデモデ(モードじゃないこと)かを冷静な目で見つめ直すこと、その辺りに立ち戻るのもファッションを整理するのには良い方法かもしれません。

さて、明日はお客さんが3人も。早く寝なきゃ。


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