アイントホーヘン出身のヘラ・ヨンゲリウス。
彼女の作風はとても暖かい。それはたぶん彼女の
作品に一貫したクラフトワークを感じるからかもしれない。
とてもシンプルでクリアなコミュニケーションを
発信している彼女の作品の中でも僕が特別
引きつけられたのがNymphenburg Sketches /
ニンフェンベルグスケッチです。
私達だれもが日常の中のそれぞれのプロダクツに対して
こうあるべきだ、もしくはこうあってほしいという思いがある。
しかし、そこから一歩踏み出す事によって新しいパラダイムが
生まれる訳でそこからしか既存を超えた新しい価値観は生まれて
こない。
ニンフェンベルグスケッチはその顕著な例だと思う。
それは食器、陶器が持ちうる新しい可能性(本来持っている
ポテンシャルともとれますが)を暖かく私達に物語っていると
思います。
彼女の作品を見ているとプロダクツは影であり
そこから発せられるメッセージやパーソナリティーこそ
本体に見えてくるのが不思議です。