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東京・吉祥寺の大正通りにあるショップcontemporary creation+です。
日本の注目のデザイナーの最新作やオートクチュールのドレス、世界の名デザイナーの稀少なアーカイブまで取り揃える、服好きの聖地のような小さなお店です。
サッカー好きなので、サッカー記事も多いです。
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サッカー日本代表ザックジャパンですが、運命のコートジボワール戦、なぜ負けたのか詳細分析1/2

サッカー日本代表ザックジャパンですが、運命のコートジボワール戦、なぜ負けたのか詳細分析1/2

さて、サッカー日本代表ザックジャパンですが、なぜ負けたのか考えてみましょう。

一番明白な理由は、コロンビアが強かったからですね。

それは、エースのファルカオを怪我で欠いていて、先発を8人入れ替えても、まだ強かったということです。

ただ、コロンビアが強かったということにオドロキはありません。今回のコロンビア代表は、相当強い。見てれば分かります。
強くなかったら、南米予選を2位で通過出来るはずがないです(南米予選は総当たりのため、実力がはっきり出ます)

当ブログが読み違えていたのは、コロンビアが本気で勝ちに来ないだろうということです。

コロンビアが1位通過すれば、次の対戦相手は南米チャンピオンで南アフリカワールドカップベスト4のウルグアイ。
そこを勝ち抜いても、今大会、どう考えても一番強そうなブラジルと当たります。

一方、2位通過なら、ベスト16で当たるのは、コスタリカですよ。
普通は、どう考えても2位通過を望みます。

なので、本気で来ないから勝てるだろうと思ったのです。

しかし、コロンビア、バリバリの本気モードでした。

で、なんでこうなったのか?考えると、前半でギリシャ対コートジボワールが、ギリシャの1−0で終わってからですね。

ギリシャが勝つか引き分けると、コロンビアは、日本に負けても1位通過になってしまいます。

なので、負けても意味ないので、後半からエースのハメス・ロドリゲスを使って勝ちにきたのではないかと。

スタメン8人入れ替えてますから、状態もフレッシュでしたし、余計に強かった。

それと、コロンビアというお国柄、マフィアの賭けの対象になっていて、負けることが許されなかった可能性もあります。

昔、オウンゴールした選手が射殺されるという痛ましい事件が起きていますし。

ただ、いずれにせよ、結果的にコートジボワールに勝利したギリシャが勝ち抜けているわけで、日本に勝ち抜けのチャンスは十分にあったことは確かです。

なので、この試合、もったいないことをしてしまったと思います。

さて、この試合ですが、前半戦は、非常に良かったと思います。
先制されたとはいえ、良い時間帯で追いつきましたし、良い試合運びをしていたと言えるでしょう。

問題は、ハーフタイムの後です。

なぜか、ハーフタイムの後に、動きが重くなっているのです。

これは、コンフェデ杯の時にも見られた現象です。

当ブログは、ハーフタイムの過ごし方、水分やミネラル、栄養補給、ストレッチなどのやり方に問題があったのではないか?と考えています。

で、昨年のオランダ戦あたりから、後半の入り方が良くなったので、この問題は解消されたのだと思いましたが、どうも、本番でまた同じように動きが重くなっているのです。

これは、敗因の大きな一つだと思います。

もう一つは、相手の戦術的な変化に対応出来ないことです。

コートジボワール戦で、ドログバ投入後のフォーメーションの変化に対応出来ずに2失点

ギリシャ戦では、相手のワントップが下がって守備に入ったことに対応出来ずに、無得点

コロンビア戦では、相手のエース、ハメスロドリゲス投入に対応出来ませんでした。

問題の後半勝ち越された2失点目のシーンですが、その前に、かなり攻め込まれています。
ピンチが再三続きました。

ピンチのあとに、長谷部にボールが渡り、長谷部がドリブルで持ち上がり、本田にパス、右サイドに岡崎がフリーで居るにも関わらず、本田が、ターンをしてボールを取られ、カウンターを食らっています。

この結果、守備組織が整っていない場面で、カウンターを食らって失点。

この場面、2つの選択肢があったと思います。

後半、ハメスロドリゲスが出てきてから、上手く守れていなかったわけです。再三押し込まれた。
なので、相手のフォーメーションや出方を見るために、バックパスを回して、落ち着いて状況を把握する。という選択肢

自分たちのペースを取り戻すために、落ち着けるということですね。

もう一つは、ドリブルで持ち上がった後、右サイドの岡崎にシンプルに預けるということです。

味方が走れていない状況で、無理な攻撃をすれば、破綻するのは明らかです。

では、なぜ状況判断が鈍り、変化に対応出来ないのか??

考えていくと、一つの答えが浮かんできます。
長谷部選手の『自分たちのサッカーを表現出来れば勝てる』『自分たちのサッカーをするだけです』『相手が、というより、自分たちです』という言い方ですね。

日本のスタイルを貫けば、勝てるという考え方です。

当然、サッカーにおいて、相手は、日本の弱点を研究してきます。
特に、ワールドカップの場合は、対戦相手が決まってから半年以上あるわけで、徹底的な対策がなされ、戦術的なオプションを練習してきます。

その戦術的な変更に対して、どう対応するかが、勝負の分かれ道になります。
それが、出来なかったということです。

そして、それが出来なかったのは、自分たちの方ばかり見て、相手を見ること、状況の変化を見ることが出来なくなっていたからです。

『自分たちのサッカー』『日本のスタイル』にこだわり過ぎたのです。

自分たちのスタイルというのは、洋服のコーディネート=スタイルを例にとってみると分かります。

よく、『私に一番似合う服が欲しい』『私に一番似合う服はどれですか?』という質問を受けます。

そんなの、分かりません。としか言いようがありません。

服=スタイルというのは、TPOによって変わるわけです。

銀行員が、仕事するのに、タンクトップにビーチサンダルが似合うという理由で着ていかないでしょう??

逆に、いくら『カチッとしたスーツ』が似合うからといって、ビーチに着ていきますか??

要するに、その場、その場に合ったスタイルというのがあるわけです。

銀行なら銀行の、登山なら登山、ビーチならビーチ、レストランで食事なら食事に似合うスタイルがある。

緑の中で似合う服と、コンクリートジャングルの中で似合う服は、当然異なります。

四季によっても、変わります。

その中において、自分に合う服とかコーディネイトもあるっていうことでしょう。

自分たちのスタイルって何ですか??

日本は、本来四季がありますし、環境も多様です。
田舎もあれば都会もある。
北海道から沖縄まで、高山から海まで、環境も様々です。
人種的にも、実は多様です。

ですから、環境に合わせた臨機応変なコーディネートが出来るはずなのです。

そういうスタイルの方が、日本らしいサッカーなのではないですか??

日本の多くの人たちに言いたいのですが、言葉にとらわれ過ぎる傾向、スローガンにとらわれ過ぎる傾向があると思います。

言葉にとらわれ過ぎる、スローガンにとらわれ過ぎるというのは、現状が良く把握出来ていないために起こります。

これは、日本の夏が極端に暑いのにも関わらず、スーツというスタイルが当たり前になっていたのと良く似ています。

そういう、『どんな状況でも同じスタイルが正しい』という考え方は、悲劇を生みます。

夏場、暑いのであれば、暑さに合わせた仕事のスタイルを考え、それが似合うようにデザインすれば良いのです。

こちらも参考に

涼しいカットソー algorithm Tシャツが出来るまで
http://guild3.exblog.jp/15051729/

http://guild3.exblog.jp/15051815/

今回のブラジルワールドカップでいえば、湿度が高く蒸し暑い。
スコールがある。
ピッチコンディションの差があることは、コンフェデで確認済みです。

それに合わせて、どう対応出来るのか?が、問題だったのです。

スペインが負けたのも同じ理由です。

スペインサッカーの源流は、バルセロナ、そしてオランダのアヤックスのサッカーにあります。

そのアヤックススタイルを受け継ぎ、バルセロナの監督だったのが、オランダのルイス・ファンハール監督です。

オランダは、自分たちの実力と、スペインの実力を考え、オランダ伝統の4-3-3や3-4-3ではなく、3-5-2(5-3-2)という世間一般では守備的と言われるフォーメーションで望みました。

それで、スペインに5-1、オーストラリアに3-2、チリに2-0 3戦全勝 10得点3失点です。
これは、攻撃ではなく守備的だったのでしょうか??

全チームの中で最も得点を取っているチームが、攻撃的でないはずが無いと思いませんか??

そして、これはオランダらしくないスタイルだったのでしょうか??
筆者にはそう思えません。

ロッベンやファンペルシーによるロングパスからのカウンターアタックは、まさにオランダそのものでした。

そして、この闘い方は、4-3-3や3-4-3というウイングを置いた、1対1を積極的にやるスタイル、フォワードの選手をでセンターバックにする技術を優先する育成によって、輩出された選手が居るからこそ可能になった戦術でした。

この、暑いブラジル、ピッチコンディションが安定しない状態、相手の強さを鑑みて、最も自分たちの長所が出やすい戦術として、この闘い方になったのだと思います。(オランダの強さとは、戦術理解度の高さ、パスやトラップ技術の高さ、そしてロッベンやファンペルシーに代表される、スピード、そしてパス一本、ドリブルで決められる決定力の高さによっています)

一方、スペインには、そうした変化への対応力が乏しかった。

いつもピッチコンディションが良い競技場でパスサッカーをやっているから。

スペインには、スコールとかないから。

それは、コンフェデで理解出来たはずなのですが、対応出来なかった。

これが敗因です。

日本人で唯一欧州チャンピオンズリーグでベスト4に進んだシャルケの内田選手が『いろいろ言うけど、臨機応変に闘わないと勝てないよ』と言ってましたが、まさにその通りなのだと思います

この試合後のインタビューで

「日本は進歩しているとは思いますし、いろんな選手が海外へ行ってやれているのもそうだと思いますけど、なんか世界は近いけど広いなって感覚があります。

それはこの大会で思ったことじゃなくて、ドイツに行ってすぐに感じたけど、やっぱ広いですよ」

筆者も、まさにそう思います。

今大会、内田選手の動きは、とても良かったと思います。
この大会のために、フィジカルコンディションを万全に準備してきたのでしょう。
そのあたりの判断は、当ブログは、間違えていたことを認めます。

ただ、やはり勝てませんでしたね。

今回の日本代表は、臨機応変に闘うための準備が、足りてなかった。

今回の試合でいえば、ほぼコロンビアのホームともいえるブラジルの地で、超スピードがあって上手いカウンターアタックを持つコロンビアを相手に、攻撃的なスタイルで、主導権を握って勝つには、それ相応の準備が必要です。

ですから、当ブログは、伊野波と内田が重要と言ってきたのです。

前から再三指摘してきましたが、今野は前に行くタイプなので、2センターバックを吉田と組むと、吉田がカバーリングの役割になります。

つまり、吉田の1バックになりがちです。
吉田はスピードに欠けますので、カウンターが速くて上手いチームに完全に狙われます。

この試合も、このパターンで2失点です。
これは、当たり前の話です。
ミスマッチなのですから。

それを防ぐために、ギリシャ戦では、吉田を前に上げて、内田と山口蛍の2センターバックにしたのです。

守備範囲の広い山口蛍とスピードのある内田の2センターバックなら、相手のカウンターに対応可能です。

でも、こうすると、内田がセンターに入ってきてしまうので、サイドを制圧することが出来ないわけです。

なので、コロンビア相手にハイポゼッションのサッカーをやるなら、最初から、2センターバックを守備範囲の広い今野とスピードのある伊野波にして、内田と長友を攻撃に参加させるべきなのです。
サイドバックを上げてサイドを制圧しないと、ハイポゼッションのサッカーは成り立ちません。

こうすると、当然、セットプレーにおける背の高さが足りなくなるので、センターフォワードには、大迫という選択になります。

筆者が考える先発は

大迫
香川   本田   岡崎
遠藤   山口蛍
長友 今野 伊野波 内田
西川

コロンビアは、勝ち抜けが決まっていますから、当然のことながら先発メンバーを大幅に入れ替えてくることが予想されます。

なので、前半、相手の連携が整うまでに攻めきります。

で、得点取って勝ってれば、こうします。
柿谷でカウンターですね。

柿谷
岡崎   大迫   本田
山口蛍  青山
長友 今野 伊野波 内田
西川

最後守りきるなら、こんなフォーメーションとかね

柿谷
長友   大迫    岡崎
山口蛍  青山
今野 吉田 伊野波 内田
西川

結局のところ、カウンター対策、ポゼンションサッカーにおける基本が出来てなかったということです。

ギリシャ戦で、吉田を前に上げて、内田と蛍で守ったのを、バッシングしていたサッカーファンとかメディアのレヴェルでは、カウンターで失点するのは必然だったと思いますが。

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