Fashion Show

banal chic bizarre

今季のテーマはCUSTOMIZE。ランウェイショーでは無くストリート編集室発行の雑誌TUNE内でコレクションを発表した。

今回のコレクションですが、STREET編集室さんより”紙だからこそ出来る新しいことを追求/実現しないか”と打診があり、コレクション自体を雑誌で発表するという、今まで例のない企画を考えました。
提示されたテーマは”紙の可能性”。

ライブ感のあるショーではなく、手軽に誰でも閲覧できるウェブでの映像作品にもない、雑誌でしか出来ないことが今回のポイントでした。
従来のモード系ファッション誌はより綺麗に印刷されたハイクオリティーなものが素晴らしいとされ、
それは優秀なフォトグラファーをはじめ、ヘアメイク、スタイリスト、印刷工場、ロケーションなどによって作られる作品のことを表しています。

しかし、”紙”と向き合うことで新しい可能性に気付きました。
それは”紙という物質”について。
紙は触ることの出来る物質であり、今まで実態の無い写真のデータを乗せることで紙媒体は完成していました。
紙は、破ることも、切ることも、燃やすことも、描くことも出来ます。

今回の banal chic bizarre のコレクションテーマは
” CUSTOMIZE (カスタマイズ) “。
ブランドが得意とするリメイクの感覚を用い、切っては貼り、足りなければ書き加え、若しくは描き加え、また何か手を加える。
そこには実在するロケーションも必要なく、綺麗な写真も必要としない。
紙にはまだ新しい可能性があり、物質を用いて異次元の空間を作ることが出来る。
そういったメッセージを提示したコレクションです。

他にもQRコードによりショーミュージックを聞くことが出来たり、レディースコレクションの映像作品が流れたりと様々な仕掛けを用意しました。

今回は、ブランドのコレクションという点だけでなく、”紙の可能性”という点においても、読者の皆様に感じ取って頂ければと思います。


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