Fashion Show

FLISTFIA

「何気なく購入した物を、ついつい毎朝、手に取ってしまい、いつの間にか愛用しているようなプロダクトであり、長年愛着している古着のような着用感、素材感を引き出せるアイテムを提案している」

デザイナー自身の経験の中で、値段の張る作り込んだ物や憧れていた物を思い切って購入したが、ほとんど着用せずにワードローブに眠らせているケースがあった。逆に、特に何も考えずに適当に買った物を、気が付けばいつの間にかヘビーローテーションしているケースが多々あった。買った瞬間が一番かっこいい商品よりも、着込むことで段々とかっこよくなるアイテムの方が服として魅力的なのではないかと考える。
FLISTFIA では、この例のように自分自身で着用する事によって、そのアイテムの魅力がにじみ出てくるようなクオリティと価格のバランスを重視したクリエーションを心掛けている。昨今のトレンドでは、非常に生産背景に強くこだわっており、質の高い商品が多いが、そういった手法の生産にとらわれすぎる事なく、スタンダードな生産法の中でもすべての工程でベストな選択を行えば、また別の魅力を持ったプロダクトを作れる事に自信を持っており、異なるアプローチでカスタマーに提案できると考えている。
カットソーの特性を生かした風合い(よれ、斜こう、フィット感、色あせなど)を出す為に、製品の仕上がりだけではなく、着用後の雰囲気やフィット感をより重視。何度も試作を作り直して生地とサイズ感、ディテールを最良のバランスで保つことを心掛けている。
また経済的な負担をかけてまで楽しむのではなく、気軽に楽しめる事のできる価格設定をしたので、気を使うことなく毎日のように愛用してもらいたい。オーバークオリティではなく、単純でポップな要素も、クオリティの大切な一部だという持論を反映した。FLISTFIA は、商品を手に取り、買った時から、着用して愛着を持つまでのすべての工程を楽しめて、ついつい毎日、手に取ってしまうプロダクトを作る事に魅力を感じ、そこに重点を置いている。


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