Fashion Show

hatsutoki

ハツトキ(hatsutoki)は、綿織物(播州織)の産地である兵庫県西脇市で創業86年を迎える島田製織(株)が2010 年にスタートした産地を拠点とするブランド。熟練の技術と新世代のチームによって素材開発を繰り返してきた。軽やかで自然体な女性に向けた今季のテーマは「KIKYOU(帰郷)」。故郷へ思いを馳せる複雑な感情を、移りゆく山の色のイメージと重ね奥行きのあるテキスタイルで表現した。

今季のメインビジュアルは春夏に引き続き、北川一成氏率いるGRAPH(グラフ)がディレクションを手がけ、フォトグラファーの松原博子が撮影した。
「これが本当にコットン?」と、とろけるような質感、光沢感ながらも綿ならではの素朴さが残る作り込まれたテキスタイルの数々が登場する。山や木々、木の葉の色の重なりなど、どこか懐かしい土地の日々の風景からイメージを膨らませた今シーズンはクラシカルなディテールながらも、軽やかさを意識したコレクションとなった。染糸の組み合わせで創りだす先染め技法の織物(播州織)ならではの色合いは角度によって色が変化する。表面感のあるジャガード織りなど多様な素材感で表現する色彩が魅力だ。
 
動画では、西脇の美しい自然のインスピレーションから始まり様々な人の手を介して、一本の糸からテキスタイルが出来上がり、シャツになるまでのプロセスを約半年間掛けて追いかけた。
四方を山に囲まれた土地の、豊かな水が西脇の織物産業を育んだ。近年では若い世代が次々と産地に移住しているが、産地を拠点としたブランドのこれからの物づくりの方法が垣間見れる。


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