Fashion Show

LACOSTE

1985年、フランス屈指のヨットメーカーとともに、ラコステブランドにおいて初のヨットとなるL42を発表した。その翌年にはL36が誕生。この2つモデルのヨットは、スタイル、快適さ、機能性という、1920年代にルネ・ラコステが初めてポロシャツを生み出したときの価値観を、そのまま継承するものだった。それを契機に、ラコステブランドは海洋の世界へと回帰した。マリンスタイルはラコステに欠かせないインスピレーションの1つであり、当初からアイコニックなカラーはもちろん、独特の魅力や機能的でシックというオリジナリティにも影響を与えていた。
 
クリエイティブ・ディレクター フェリペ・オリヴェイラ・バティスタも、スタイル、快適さ、機能性という3つの要素が「ラコステらしさ」を支えているのだと感じ、ラコステの海洋世界に対する愛着心に注目した。初期のヨットマンのセーラースタイルや、テキスタイルに偉大なイノベーションを絶えず生み出してきた、過酷なマリンスポーツの技術的な特性を再解釈するコレクションをデザインした。このコレクションの出発点は、デザイン対象としてのヨットと、素材やライン、カラーを集約したパッチワークに代表される、純粋で刺激的なビジョンだった。

シルエットは、対照的なデザインの混合や共存によって形成されている。体に密着するものとゆったりとしたサイズのものをミックスさせることは、現代のワードローブに不可欠な手法である。機能性と、マリンファッションに必須となるアイテム(パーカー、ブルゾンジャケットと、ウェルト/ジグザグシーム、ブレザーやフィッシャーマンスモックなど)との組み合わせ。構造的なカットに柔軟な発想で作られた非対称なデザインの組み合わせ。少し色落ちした生地やメッシュに、リップストップナイロンや高機能な両面素材の組み合わせ。カラーブロックと、抽象的なスタイルでマリンスタイルを強調するプリントやコーディネートとの組み合わせ。透明感に対する重量感、光沢を表現する、帆のような多彩なヨークの並列など、この混合・共存によってさまざまなスタイルを生み出している。
今シーズンのラコステは、マリンをテーマしたウェアと、調整可能なストラップやサスペンダー、ベルトなどを組み合わせることにより、スタイリングの多様性を生み出しています。このマリンの要素の中にラコステらしさがすべて表現されている。

Copyright: © Yannis Vlamos


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