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KENTARO TAMAI

KENTARO TAMAI / 玉井健太郎

セントラルセントマーティンズ美術学校卒業。
マーガレットハウエルUKでのアシスタントデザイナーを経て帰国。
2007年 山縣良和らと writtenafterwards 設立、2009年に辞任し、
2010年 ASEEDONCLOUD をスタート。
→twitter Kentaro Tamai

2010下半期

お久しぶりです

しばらく書いていなかったのですが

このブログをもって今年の仕事納めとします

半年ほど書いていなかったので

書く事は山ほどあるのですが

それはまた後日ということで...

最近の出来事のひとつ

アトリエを住居から

昔 家族で住んでいた一軒家に

移転しました

それももう一ヶ月以上前の話ですが...

自分の好きなものに囲まれて作業できる喜びを日々感じています

僕が以前働いていたマーガレットや

メンズデザイナーのトビーが

仕事や生活環境をものづくりの一環として大事にしていたように

僕も自分のものづくりを生み出す環境を

大切にしていきたいと思っています

そして

事件は起きました

ある日まだ郵便物がくるような環境ではない

この家に

一通の切手の貼られていない手紙が

ポストに入っていました

送り主は近所のおばさん

母の知り合いの方からでした

最初 この手紙を読んだ時

どうしたものかと思いました

ただ

ここにはとても大切な何かがある気がして

その後

渡辺さんからお洋服をお借りしました

思いがある服なだけに

僕にはとても綺麗で完成されたフォルムに感じました

考えた結果

次のコレクションに少し手を加えて

再現したいと思っています

この手紙を読んで感じた事

それは僕のファッションに対する価値観の中で大切な事

作り手の背景が見える事

着て頂く方の背景が見えている事

モノを物として捉えるのではなく

人と人を結ぶ関係の中で

モノと人との良い関係を築けていければと思っています

コレを来年の豊富とし

今年最後のブログを締めくくりたいと思います

今年も残りあと少しになりましたが

来年も皆さんにとって良い年でありますよう願っております

良いお年を!!

僕は今から浅草寺に初詣に行って参ります

彼の罪と罰

※とても、内輪的な文章である事ご了承頂いた上で読んで下さい。

普段 電話すると
テンションが低く
疲れている感を全開に出す男

しかし “あっ 先生、ちょっといいいですか”
って言葉で かかってくる電話は
決まって相談か面倒なお願いをされる用件だって分かる
とてつもなく面倒な男

“先生”って最近呼ばれるけど
あれは ちょっとバカにしながらも
彼なりの尊敬の気持ちも
ほんのちょっと入っていて(本当にちょっとだけ)
ファッション以外は人にストレートな気持ちを伝えるのが下手な男

周りの皆には本当に迷惑かけっぱなしだし
気を使うのも基本得意ではないし
ファッション以外の話はできないし
そばに居ると本当にイライラしてしまう男

だけど良いところは全部持っていってしまう男

気になる点をあげたら本当にきりがない

そんな男が今週の土曜日にファッションショーをします

時期はめちゃくちゃだわ

相当ずれたことしてるけど

是非 ライブで見て欲しいです

不器用な人間が全力投球でやるショー

面白くなかったら金返せ!!って罵倒しましょう
泣きたかったら泣きましょう
面白かったらおもいっきり笑いましょう
手を叩きたくなったときに拍手しましょう
感情的な作品のショーを感情的な気分で参加して欲しい

今のファッションショーに欠落しているもの
それが見れるかもしれません
きっと何かは持ち帰ってもらえるはず

僕は彼の作品を10年間見てきました

だから2010年代の一番最初の彼なりの提案をしっかり見ようと思っています

これで最後のプレッシャーをかけれたので
これから土曜日までとことん追い込んで
出し尽くしたものが見れる事を楽しみにしています

逃げずに素直に素直に

丸裸な感じがあなたには一番あっている

writtenafterwards 6th collection 罪と罰

THE ART HOTEL NEST TOKYO 001
-writtenafterwards
Makoto Tanijiri-
2010.6.12 SAT 17:00- @TABLOID
Entrance
1500円(1ドリンク付)
www.nesttokyo.com

17:00 開場
17:00
谷尻誠 インスタレーション
18:00 writtenafterwards
ファッションショー
18:30 writtenafterwards
受注展示会
19:00 coconogacco × driff
公開授業

◎18:30-22:00 NEST TOKYO OPENING PARTY!!!!!!

105-0022 東京都港区海岸2-6TABLOID

http://tabloid-tcd.com/

ゆりかもめ東京臨海新交通臨海線「日の出」駅 徒歩1
JR
山手線、京浜東北線「浜松町」駅 徒歩13

ジャー僕もひとり言

価値観と価値観と価値観と価値観と

価値観と価値観と価値観と価値観

人一人から見えてる世界なんて

針の穴から覗いてるぐらい小さなもので

人のモノサシなんて本当に短い

人を直ぐに批判したり 否定したり 見下したりする人は

きっと自分の価値観は

世界をパノラマのように見えていると

勘違いしているんだろう

いや 見えちゃっているのかなあ

これも僕の偏見かもしれないけど...

だから

人の価値観の窓を閉め

自分のパノラマビューを見させようとしているんだろうな

こんな感じ

もっと人の考えの裏側 背景を見ようとすれば

そうしたら

その人を通じて

少しずつだけど

世界は広がっていくのになあ

自分から人の窓を閉めることはしなくてもいいじゃない

うちの姪っ子が髪を伸ばしっぱなしの僕を見て

最近 言ってくる事がある

“あいちゃん が ケン(僕の事)だったら髪の毛切るのになあ”

彼女は小学校低学年にして

人の価値観を理解した上で自分の意見を言える

空気が読める娘だと思う

相当 髪を切って欲しいのだろう

最近会うと 必ず最初に僕の髪に目をやる

ちょっと苦い顔をしながら...

姪っ子の美意識を裏切ってしまい申し訳ないと思う

最近思う事

みんな知的な言葉を並べて博識ぶる

ちょっと言葉や文字に頼りすぎじゃありませんか

そのうち

たくさんの宗教ができそうだよ

教祖がいっぱい

そんな世界だから

僕も背伸びをしてしまいます

でも信じてます

みんな本当に楽しくしたいから

僕と同じように背伸びしている事を

自分の道を頑張れば良いよ

僕も僕の道で

ただ

たまには

そっちの道で歩かせてもらうのも

良いかなって思うよ

体現者

傍観者はなぜ二極化したがるのか

人間は人それぞれなのに...

そういう視点が環境が

小さな芽をつむぎ

大味な世界を創りだす

そして大味な世界には

必ず大きな反感が生まれる

そこが本当にファッションの面白いところ

そこで戦う人間を尊敬するし羨ましくも思う

でも僕は競い合うことで生まれた服を

着たいと思わないし創らない

ましてや

負のオーラが入った服なんて

来て欲しいと思わない

決して否定している訳ではない

そんなパワーのある エネルギーのある服が

時代を変えてきた

ただ僕が創るのは

気持ちよくて 安心して 温泉に浸かったような服であれば良い

服を創るプロセスがあって

大事なのは着てくれる人を思いやる気持ち

これが僕の唯一のこだわりであれば良いと思う

時代の先駆者をファッションデザイナーと定義するのであれば

正直 一番最初に傍観者に回るだろう

(けど最前列で見ていたい)

服は自分の分身だから

常に穏やかな気持ちで服と向き合っていたい

“ 時代にちょっと疲れたら 僕の服に袖を通して下さい ”

そう言えるように

人間として成長しようと思う

人間はただただ幸せであれば良いと思う

収集癖

ある意味 今話題の高城剛さん

以前テレビの番組で

20世紀はモノやお金など全てを集める時代

21世紀は逆にできる限りものを持たない時代

高度経済成長期に生まれたので

飢餓も戦争も知らない僕らは

危機に対する概念が本当に甘い

今の地球の状況は

金融危機 環境問題 戦争 疫病

そんな危機が身近にあふれ

どうみても社会システムの限界が来ているのに

動けないほどの物を所有していたら

いざというときに対処できない

そう 話をしていました

置き場所を外部にアウトソースできるようになり

私有から共有へ

消費から共費へ

時代的にはそうあるべきなのかな そうなのかな

でもやはり物の集合体に魅力を感じるし

好きな物に囲まれていたいから

収集癖は拭えないし

物を見て 触って 感じて 使って

そうやってようやく

その物と僕は共有できるから

たくさんの物の出会いは重要で

なるべく多くの物と付き合い続けたい

高城さんのトランク一つの人生論は

僕にはとても今すぎる

そういえば

先日 Ohtaの太田君と食事した際に聞いた話

今でも太田君はビックリマンシールを集めていて

第25弾まで全てそろっているそうです

※因に魔性ネロが一番好きらしい...しぶい 僕は第9弾が一番好き オーソドックスで恥ずかしい

飽き易い子供時代から手放す事をせず

ものを大切にしかも一つの情熱を持って集め続けられる人間を

僕は尊敬します

太田君のブログも気取らない彼自身を投影して

いつも読んで和ませて頂いています

今度 ビックリマン 見に行こう

浜辺からの観測

最近 夜な夜なファッションデザイナーさん達と会う機会が多いです

それは 誰かが集会を開いたり

ただ飲みに誘って頂いたりと

会う理由は違うにせよ

決まってひとつの議題に辿り着きます

集まるファッッションデザイナーさん達は

世代 ジャンル バラバラですが

皆 現在のファッション業界に

同じ問題意識を持っているようです

みんな誰かに頼ろうとせず

何か同じ方向に向かっている気がします

今から25年前のCFD発足のように

デザイナーさん自身が集まり

動き出す気がしています

波がきています

ちっぽけなデザイナーの僕ですが

少しでもその波が大きくなるような力になれればと思ってます

長いくて濃い

昨日どこに行っても話題だったカオスラウンジ(村上隆&東浩紀)

6219906

6267744

昨日、山口君が説明してくれてある程度クリアな状態だったけど

もう一回見ないといけない、見ていた方もいると思いますが

全4時間半なのでお時間のある方は是非

そして、こちらはソフトな方

スラムダンクの話の続き

50282105.html

丸龍くんに教えてもらって

先週から深夜の睡眠時間に割り込んで読みはじめて今はやっと#42

最後は疲れた脳に癒しの一枚!!

現代人は大変だ

鳥の博物館跡地

僕が小学校3年生の時
家の裏山に秘密基地があった

友達数人で造った秘密基地


一目にふれない
ちょっと奥行った場所に
何日もかけて作った洞穴だった


学校が終わるとみんなでそこに集まって
落ち木を振り回し
見えないテキと戦って
基地周辺をみんなで冒険した

原始人ごっことか
意味不明な遊びもそこで生まれた

しかし
新しい建物の工事が進み
僕らが小学校に行っている隙に
見知らぬテキ=工事のおじさん達に
秘密基地は壊されてしまった

子供の大切な場所だと
一目見て分かったはずなのに
何で断りも無く壊したのだろう

壊すとき
何も思わなかったのだろうか?

今の子供は
秘密基地で遊んだりするのだろうか?

秘密基地や冒険に準える
ワクワク感って
何で子供だけのものなのだろう?


僕たちの秘密基地は

スタンドバイミーにでてくるかっこいいツリーハウスの基地でもなく
グーニーズのような冒険がそこから始まった訳でもないが

今日ふと
シンディーローパーの

The Goonies “R” Good Enoughを聴き

あの秘密基地を思い出した

そういうワクワク感もってデザインしたい

データが着ていた道具が付いた服

欲しいなー

http://www.youtube.com/watch?v=Pi6rVFVwti0

素直な気持ちは気持ち悪い  けど

土曜日をもって

二シーズン目の展示会が無事終わりました

展示会に来て頂いた方々

展示会に向け携わって頂いた方々

本当にありがとうございました

いつも思う事

展示会前はとても苦しくなり逃げたくなる

たくさんの方に携わって頂いて

これで良かったのかと...

反省×反省×反省の気持ちが

半年に一度の最大の神経質な心にさせる

だから展示会期中は人の意見に対し

過剰なまでの反応をしてしまう

ただ

展示会を見て頂き

素直な気持ちをぶつけてくれた方々には

本当に感謝しています

自分の気持ちが伝わって良かった

たくさんの方が試着しながら笑顔になって良かった

来て頂いた方と気持ちの良い空間が作れて良かった

これを糧に

次はもっともっともっともっと良いものづくりを致します

展示会を終え

ポジティブな気持ちと向上心でいっぱいです

ありがとうのごちそうさまです

明日から

原宿のZAKKAにて4月3日まで展示会をします。

良い出会いがありますように

脱ブックマーク

朝起きて

トイレに行くよりも先にパソコンを開き

ラジオ体操に行くように

SNSやらブログやらにむさぼり付く

ここ数年 特に ここ数ヶ月

この習慣病にかかっています

web−

世界への簡単な窓口で

常に情報を欲している以上

アンテナは立てておき

この窓から たくさんの情報を眺めている

だから

今後も向き合わないといけないし

時に挑んでいく事も必要な事は分かっているんです

逃げる気は全くもってない

ただ僕にとって

非人間的に感じたり

その情報量にワーッとなるときがある

その窓から

のぞいているはずなのに

のぞかれている気分になったり

余計な景色をみてしまって

自己嫌悪になるときもある

そう ワンクリックで余計な景色が見えすぎる

ここ最近の話

ミモザが好きになった

去年までは

ミモザを見ると花粉症にかかりそうな

不気味な存在だった

今年になり

出張先で葉が生い茂り

少しだけ花を咲かせたミモザに出会い

そのコントラストに思わず興味をそそられた

きっと次の春夏をデザインするときには

この色彩が自分の色となり

自然と自分からでてくるのだろう...

昨年はギンモクセイの匂いにひかれ

一昨年は大切な出会いとともに彼岸花が好きになった

僕の机の前には

たくさんの思い出の花がある

僕はやはり凄くアナログ人間で

情報をもとにデザインをする器用なデザイナーではない

もっと外にでて直に感じないと消化できない人間

次に何が流行ろうとも

そのときに自分が感じた色しか出せない不器用な輩である

最近 温かくなってきたから

もっと意味なく

外に行こう

たくさんファッションを愛しているブログやサイトにも出会うけど

それは 時に僕のフィルターを濁している気がするから

少し落ち着いたら

一度 “お気に入り”という窓をキレイにして

その分 外でいっぱい呼吸をしたいと思う

ボタンス

−これは趣味の話−

僕はボタンが大好きで

ロンドンに住んでいたときは

週末になると マーケットやらカーブーツセールを巡り

ボタンを集めていたものです

とくに

高価なボタンよりも

ユニフォームやワークウェアーに使われていた

一般的にはジャンクな扱いのボタンに魅力を感じ

ただただひたすら集めていました。

今考えると ある意味 病的なくらい....

ボタンを集め過ぎて

小さな引き出し いっぱい入れていたら

いつの日からか

友人たちから その引き出しは

ボタンス と名付けられていました

その中でも一番のお気に入りは

HOLD FAST”

と刻印されたボタン

これは

“ボタンをしっかり留めましょう”

という意味で

ワークウェアーに使われていたボタンだと思います

本来 あまり魅力を感じるボタンではないのですが

とあるマーケットで出会ったおばあちゃんが

本当は(HOLD FAST ではなく)

HOLD FIRSTというボタンで

子供のユニフォームの一番上に付けられていて

一番最初にこのボタンから留めましょうと言う意味なんだよ

と教えてくれました

その日から“HOLD FAST”は僕にとって大切なボタン

実際“HOLD FIRST”の方は

現存しなかったのですが

僕がデザインをしているASEEDONCLOUDというブランドで

そのおばあちゃんがくれた素敵なストーリーを基にボタンを創りました

HOLD FIRST” 何事もスタートが肝心

ブログというコミュニケーションツールで

自分らしさをかけ違わず

マイペースな人間でありたいです