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Sise

Sise

デザイナー 松井征心

文化服装学院卒業後Siseを立上げる。
耳に伝わる音や響き、確かに存在する目に視えない何か。
自身の持つSTYLEに始まる感性を身に纏う、をコンセプトにコレクションを展開する。
2010-11秋冬シーズンより東京コレクションに参加。
2012年6月よりMARK STYLER株式会社の傘下となりコレクションを発表。
→ MARK STYLER

「from light in to the dark」

10月16日。

終わった。

10分弱。

この為に多くの人が携わり支えてくれた。

大きく体制も変わりプレッシャーが無かったと言えば嘘になる。

だからといって気負い何かを変える訳じゃない。

ずっと言い続けてきた「っぽい」を大事に。

目に見える変化なんて簡単。

そうではないんだ。

そこに目には視えない変化を。

Sise 2013 spring / summer collection
「黒夜に見た一縷の希望」

ー現代の人々が抱える先の見えないネガティブな現状。
     その中で僕たちが見た希望ー

僕自身、酷くショックな出来事があった中、スタートしたコレクションだった。
故にスタート時は黒夜にフォーカスしたコレクションになる予定でした。
でも時が経つにつれ多くの人に出会い支えられている事に気付いた。
だからある時より黒夜ではなく“希望”に重きをおいていこう!!って。

心の小さな小さな変化。

INVITATIONも当初は真っ暗闇の中に月がぼんやり浮かんでる。
そんなデザインだったのに心の変化をデザイナーに伝え新たに上がってきたのが今回のデザインでした。
初めて仕事をしたデザイナーさんだったけど共有出来てる!!そう思えた瞬間だった。

そしてコレクションも終わり僕なりに見つけた答え

それは“想い”でした。

“黒夜”すなわち先の見えないネガティブな状況。

先に触れたようにそれを見たのも“想い”だったけど“希望”を見たのもまた“想い”だった。

数えきれないぐらいの想い。

コレクションだけを思い返してみても

演出家の猪股さんの想い。

音楽の石毛さんの想い。

それを繋げてくれたノブくん。

ヘアーのYASさん。

メイクのMACチーム。

前日、急遽来てくれたスタイリストの鹿野くん。

ああしたい!こうしたい!!って伝える訳じゃない。

伝えた想いをそれぞれが汲み取ってくれて完成したのがあの演出であり音楽でありヘアーにメイクだと思っています。

いつもだけど、テーマと想いを伝えて後は待つだけ。

特に猪股さんと石毛さんの想いには泣きそうになった、、、

いや、泣いた。

リハでこんな感極まってるようじゃ、本番終わったらどうなるんだろう?!
ってちょっと不安だったけどいざ、本番を迎えてみるとそれどころじゃなかった。笑

でも、お客さんが帰った後、誰も居なくなった会場でsise事業部のボス含む同じ会社のみんなの顔が笑顔だったのを見て安心したなー!!

そんな多くの人々の顔が浮かび想いが流れてきたコレクションでした。

STAFF
Director:Akiyoshi Inomata(KuRoKo inc.)
Music:Akira Ishige(the telephones)
Hair:YAS(M0 Management Office)
Make:協力 MAC
Stylist:Takuma Kano
PR:M inc

支えてくれた多くの人と見にきてくれた多くの人々に心からの感謝を。

コレクションに関する話ってよりは何だか感謝のblogになっちゃったな。。。苦笑
でもしょうがないよね?笑

最後に石毛さんの書き下ろしてくれた楽曲「from light in to the dark」より

“ Stay away from your life It’s OK ”

+α

13人の役者。

その中にとても印象に残る役者がいます。

役名はフィリップ

完璧なわけじゃない。

未成熟で儚い。

今しかだせないであろう雰囲気。

演技+α。

大事な事。

空気感。

気になってblogを見てみた。

なるほど。

こんな文章を書くのね。

少し納得?!理解?!できた気がする。

「コーパスクリスティ」
9月17日まで青山円形劇場で公演してます。

リンリン リンリン

『コーパスクリスティー 聖骸』

僕が最後に手掛けたある舞台があります。

当時の僕は自分で思っている以上に“我”が強く、今でも強いんだけど強さの質が違かった、、、苦笑
只強いだけで、柔軟性のかけらも無い。
それでも何となく仕事をしてた。

でも、その舞台の演出家にはこれまでのやり方が通用しなかった。

柔軟性の無い強さは簡単に折れて粉々になり、当時の強さなりにしたかった事柄を見失い、最後は言われた物を用意する言いなり状態になるしかなかった。

そりゃ、そーだ!!
当時の僕には何も無かったんだもん。
無いのに“我”を出したってそれは只の自己満足であり自己中心的なやり方でしかない。
いや、少しの運と自分の中にある確信はあった。
でもそれは僕の中にしか無くて、形にしてないんだから無いと同じ。

何も無い。

それを見抜かれてたんだろうね。

今でも当時の稽古場へ行く途中にある惣菜売り場の匂いを嗅ぐと吐き気がするし、稽古場ではいっその事「殺してくれ」って本当に思ったもん。

そんな情けない仕事をしたのは後にも先にもその舞台だけ。

それが本当に悔しくて悔しくて衣装の世界を離れ、自分の中にあるべき確信を形にしようとした。

僕の中にあった確信。。。

その確信が姿を成したものが『Sise』です。

今思うとその演出家は不思議と時々展示会に遊びにきてくれてた。

もしかすると、何も無いの中にある少しの可能性も見抜いてくれてたのかな?!って、、、苦笑

あれから6年経った今「コーパスクリスティー」は同じ演出家です。

だからやってみようと思った。

「凄い!!」じゃない。

「っぽい!!」って思って貰えたら、「いま」僕が手掛けた意味があると言うものです。

だって6年間それをつくってきたんだから!!

勿論、自分のコレクションじゃないし、着用するのはスタイルのいいモデルばかりじゃない。
ストーリーもあるし動かなきゃいけない。
意味合いも必要になってくる。

そこは変わらない。

それでもどこかに「っぽい」を感じてくれるといいな!!って思います。

日常

湿度の高い毎日に夏がすぐそこまで来ている事に浮き足立つ毎日です。

先日!!っと言っても随分前の事になる12−13A/W collectionでは『非日常の中にある日常』と題しコレクションを発表しました。

このコンセプトには「人から見たら特別に見える毎日も、その人にとってはそれが日常で特別な毎日などどこにもない」っという想いを込めて作りました!!
(もし、非日常的な日々があるとすればそれはきっと旅行行ったりとかそういう日々の事なんじゃないかって、、、)

僕の周りにも色々な人がいます。
でも、何をしてたって例外なくみんな何かに悩み、時にお酒に逃げて、毎日を必死に生きてる!!
そう見えるんです。
だから、自分の限られた時間を割いてでもそんな人達に会いたいと思う。

そんな毎日の中で僕自身は大きな転換期を迎えようとしています。

25歳の時にsiseと言うブランドを立ち上げ以来、群れる事なく、自分の感覚を信じて選択をし大事に育ててきたつもりです。

そして、5年目に突入した今、その時、いや、ずっと信じてきたその感覚に従いMARK – STYLERという会社に身を委ねる事にしました。
傘下に入る!!っという言葉から色々な邪推をされるのは仕方ないと思うし、それが普通なのかもしれない。

でも、とてもとても簡単な事なんです。

『ご縁』

その一言!!

たったの一言だけどそれもまた、ずっと大事にしてきた事です。

だから、会長と初めてお会いした時にMARK – STYLERへ行こう!!
いや、行きたい!!っと思った。

その時の事を言葉にするのは少し難しいけど、、、
言葉にして伝える事があるとしたら、それは初めて会うどこの馬の骨とも分からないであろう僕に対して話してくれたコトバに言霊があったという事。
嬉しかったし、話をしていて、聞いていて何だか泣きそうになった。

だからその時に感じた『ご縁』と自分の感覚を信じよう!って。

只、それだけの事です。

何が変わる訳ではない!!

ただ、少し空気感が変わった気がする!!
そんぐらいの、少しが伝わるといいな!!って思います。

そして、新たな環境になった今、すでに次のコレクションは動いています。

Sise 2013 spring summer collection
『黒夜に見た一縷の希望』

明日から

展示会スタートです!!

今シーズンは展示会のお知らせをショーのINVITATIONと一緒にしてしまい、、、
尚かつ会場に足を運んでくれた方は回収されてしまうという、、、

なので簡単ではありますがお知らせです!!

Sise 2012-13 AUTUMN – WINTER COLLECTION 『非日常の中にある日常』

FOR FRIENDS

DATE : 2012.3.31 – 4.2
OPEN 11:00 – CLOSE 20:00
PLACE : valveat81 gallery 東京都港区南青山4-21-26 2F
TEL : 03-6406-0253

*4月2日〜5月1日まで valveat81 1F にて2012S/Sのpop up shopも開催してます!!
valveat81event

FOR BUYER

DATE : 2012.4.3 – 4.6
OPEN : 11:00 – CLOSE 19:00
PLACE : Showroom Links 渋谷区神宮前4-9-16 1F

それぞれの日常で、場所で、お待ちしています!!

『非日常の中にある日常』

Sise 2012-13 A/Wは『非日常の中にある日常』と題しました。

2011-12A/W『the self』をヴィジュアルで発表して、
2012S/S『sensation”夏の感触”』は映像での発表。

2012-13 A/W『非日常の中にある日常』はランウェイでの発表です。

次、どういう方法で発表するかなんて分かんないけど今シーズンはテーマと合い重なってこれだった!!

SHOW TIMEは3月21日11:30スタート!!
場所はベルサール渋谷ファーストのB1です

下記のMAIL INVITATIONをプリントアウトして持ってきて頂ければ入れると思うので興味のある方は是非、見に入らしてください!!

指針

当時の僕はどれほどの影響を受けたのだろう

人生の大きな指針の一つでした

そしてこれからも、、、

小さな奇跡

新年明けましておめでとうございます。

気がつけば、2012年!!

2011年のうちにブログ書こう!!っと思ってたのになかなか書けず年を跨いでしまった。

そして、ブログを書く前に過去の記事を読み返しててふと思った!
ブログって公開日記みたいなものだな!!って、、、!!

読み返すと少し照れくさい感じとでも言うのかな?!

その時、その時に何を思って何を感じていたのか!!って。
自分自身の事なのに多くの事を忘れてる。

だから少し恥ずかしいけどその時に思う事を書き記しておく事は凄く大事な事だな!!って新年早々思った。

2012年、最初のブログは次のコレクションに入る前に「sensation”夏の感触“」について書いておこうと思う。

いま思えば6月に友人達と過ごした那須高原から始まったんだと思う。

むせかえるような猛暑の中、熱病にかかったかのように駆け抜けた“夏”

その光景はどこか痛く危うげで、
でもそんな事すらどうでも良い!!っというか気にもならない!!

その状況に目眩すら憶える。

そんな夏だった!!

言葉をかりれば『完璧な夏』

そんな夏を過ごしている最中、ノートに書き写してあったアルチュールランボーの詩を偶然読んだ。

景色は全然違うはずの「完璧な夏」と「sensation”夏の感触“」が何故かリンクして、、、、、

そうして始まったコレクションは驚く程の偶然と出会い!!
そして少しの奇跡のおかげだと思う。

感覚のような物もあるから文字にして全てを伝える事は難しいけど、、、

夢画さんによるfilm。
佐々木香菜子さんによるイラスト。
征心好きそうだから!!って友達が持ってきてくれたteam me。
ロケ地での撮影中に起きた数々のこと。
シネマライズでの上映に至まで!!

あのショートフィルムは撮影から編集、完成まで4日間です。
シネマライズでの上映が決定した時点ではサンプルも揃ってなかったぐらい。
さぞかしシネマライズ関係者の皆様はとても不安だった事だと思う。。。苦笑
だって完成したの発表前日なんだもん。
完成した発表前日の夜、シネマライズでスクリーンチェックした後のチームみんなの手応えを感じた表情、空気感が何だか忘れられない。

こうして完成したコレクション!!
上映後、館内から自然と拍手が起きた時は夢画さん共に凄く嬉しかったです。

僕自身大好きだし、とても想い入れの強い大事なコレクションとなりました。

最後の最後に「sensation”夏の感触“」はコレクション誌への掲載に際しても、258文字の小さな奇跡が起こりました。

それを聞いた時はホントに感慨深く、何より嬉しかったなー!!

最後の最後まで『完璧』

そう思うんだよな。

11月5日〜

今シーズンも下記日程で予約会をさせて頂く事になりました!!

今回のコレクションについて書きたい事は山のようにあって、、、

でもそれは近く、次の機会に書こうと思います。
だから今回はお知らせです m ( __ __ ) m

いつもいつも同じ事を書いてる気がするけど、、、袖を通してみて頂けたら幸いです!!
そして、パンツを着替えるのは少しめんどくさいけど、、、、、それでも是非!!苦笑

“sensation – 夏の感触 ”

『大阪』
11.5〜11.8

VOLCAN&APHRODITE
大阪府大阪市中央区西心斎橋2−10−22 ヒロセビル6F

『東京』
11.11〜11.13

Wut berlin
東京都渋谷区神宮前5−1−15−1F

『静岡』
11.14〜11.21

Narrenschiff
静岡県静岡市葵区伝馬町9−3 芝田ビル1F

sensationー夏の感触ー

Sise 2012 S / S collection 『sensation—夏の感触』

秋の気配を感じては切なくなる季節がきてしまった。

そんな季節は僕自身オープンマインドでコレクションを組み立てる時と合い重なって時に辛くもあります。

そして誰かを愛おしく想うと言う事の意味を、、、

でも、、、きっと、、、それが必要不可欠。

2012 S / S collectionのテーマは

『sensation—夏の感触』

と題しました。

テーマとなる言葉は詩人アルチュールランボーの詩のタイトルです。

彼は1870年前後、激動のフランスに彗星のごとく現れた詩人。
ですがその文学的活動は数年にとどまり、コトバをかりると、、、、、

「フランス文学史上、孤高の光を放った稀有の詩人」と評されています。

または、『早熟の天才』とも、、、

そんな彼の詩は彼自身の生き方そのものを反映し、
あらゆる詩人たちに強烈なインパクトを及ぼし続け、
短い青春を燃え尽きるようにして駆け抜けてゆきました。

アルチュールランボー

僕は大好きな彼の詩の世界を見たくて今シーズンはランウェイではなく、監督に先シーズンのヴィジュアルでもご一緒した宮原夢画さんと共にショートフィルムを撮りたいと!!っというか撮る事になりました。

そしてその映像を下記に日程で上映します。

会場:渋谷シネマライズ

http://www.cinemarise.com/

日時:10月21日(金)

開場/21:30 上映/21:45
開場/22:00 上映/22:15
開場/22:30 上映/22:45

です。

特にINVITATION等は必要ありません。

友達や恋人、大事な誰かと普段映画に行くような感覚で足を運んで頂ければ幸いと思います。

お時間ありましたら是非見に入らして下さい!!

最後に色々な訳はありますが僕はこれが好きです。

『sensation-夏の感触』

夏の青い夕暮れにぼくは細道を行くだろう
小麦の穂にチクチク刺されながら雑草を踏みに
夢想家のぼくはその爽やかさを足に感じるだろう
ぼくは無帽の頭を風に気ままに洗わせるだろう
ぼくは語ろうとせず何ごとも思わないだろう

しかし限りない愛がぼくの魂にこみ上げてきて
ぼくは行くだろう
遠く遥か遠くジプシーのように自然になかを
一人の女性を連れ立ったように楽しく

なんて綺麗な詩だろう!!っと思う。

そんな想いを込めたコレクションです。

プラネタリウムに星がない

『僕の父親は連続殺人犯でした。
それでも、僕が見つけた希望。』

1997年神戸連続児童殺傷事件。

忘れられない
きっと多くの人にとって

、、、僕にとっても

そして僕はもしかすると事件そのものを忘れられないんじゃなくて、
強い衝撃を与えたこの事件を通して僕が今では忘れてしまった多くの事を敏感に感じ、
自身に向けられる他者の認識と自己の認識の差に憤りを覚え、
そんな環境さえも変える事の出来ない無力さに絶望を感じていたあの当時の自身に眠る仄暗い記憶が頭の中ではなくズキズキと嫌な音をたてて心のどこかに顔を覗かせてるせいなのかもしれない。と、、、

この小説はそんな僕自身わすれる事のない事件の犯人である少年が大人になり父親になっていたら?!
っという事件発生から20年後の少し未来が舞台です。

文中より

『14歳って、思春期で、もともとエネルギーに満ちあふれてると思うの。
それをひとつの教室に入れる。
学校なんだもんね。当然ね。
でもそれぞれの心のなかに怪物がいる。
エネルギーがいっぱいある怪物が心にいる。
それにひとりひとりが振り回されているの。
扱いきれないの。
もともとそんな危なっかしい人たちだから、エネルギーを発散させるために、イジメは起こるのだと思う。
バランスを保とうとして。
それが私たちのクラスだと思うの。
14歳ってことだと思うの。』