Blog

achi-kochi

アチコチ

『アッチの人も、コッチの人と。アッチと遊んでコッチも遊ぶ。』

ファッションという共通項で集まった仲間たち。

おしゃれにお遊びつくしながら、

様々な世代、分野で頑張る人同士、刺激しあえる場所を共有し、

本物の「お洒落な人」になることを目指す。

『アチコチ』とは、そんなプロジェクトです。

→アチコチ

「被服における自己操作効果」と「役割」

ICCHOです。

前回のブログに引き続き社会心理学という観点から捉えた被服心理についてお話しします。

前回、前々回のブログを呼んでいない方は出来ればそちらに目を通してからお読み頂きたいです。

その前に前の記事で「スタンフォード監獄実験」の事を「囚人のジレンマ」と誤って書いてしまったので訂正させて頂きます。

申し訳ございませんでした。

さて、今回は「被服における自己操作効果」についての話です。

簡単に説明すれば

”被服が人(着る側)に対して与える影響”について

皆様は普段着る服から何か心理的な変化を感じた事があるでしょうか?

微々たるものかもしれませんが、着る服によって人は何かしらの心理的な変化があると考えられています。

気分が開放的になったり、気が引き締まったり。

社会心理学のアプローチで考えた時、その原因とされる一つが「役割の心理」です。

人は「役割」を与えられるとおのずとその役割をまっとうするために行動しようという心理が働きます。

小さい子にペットを飼わせると良いなどという話がありますが

これは小さい子に「親」又は「飼い主」という役割を与える事で”思いやり”や”責任感”を植え付ける行為なのではないでしょうか?

他にも子供が産まれると性格が変わるとか、スポーツをやっている時だけ性格が変わるとかは良く聞く話ですよね。

これも一つ個に集団の中での「役割」が与えられるのが原因だとされています。

服で考えると制服にも同じような「役割」を与える効果があるのでそれを例に挙げて説明いたします。

例えば学生服

皆が同じ制服を着る事で”集団の中の一人”という役割を与えます。

その役割によってより集団意識が生まれます。

それから集団の中で学級委員など更に役割を与えられた者には特別な腕章やバッチが与えられる事があります。

これは”集団の中での特別な存在”としての「個の役割」を示すものであり、その役割を与えられたものは責任感や優越感を感じます。

このように制服とは「集団意識」、また集団との差別化を与える事で「個の役割」をより明確にするものであり、集団行動をとる際にはとても効果的な役割があります。

まぁいきなり服を絡めても難しいので役割を意識する事で大きく人の心理は変化する事を証明した

アメリカのスタンフォード大学での実験をご紹介します。

http://ja.wikipedia.org/wiki/スタンフォード監獄実験

実験内容を詳しく書くとあまりに長くなってしまうので上のURLよりお読みいただければ幸いです。

この「スタンフォード監獄実験」では

囚人と看守

といった役割を与える事によって人の心理がどのように変化するかを実験しています。

その結果実験であるにも関わらず予想以上に被験者は役割を受け入れ、収集がつかなくなった事から実験は中止されました。

あくまでも社会心理学的な「役割」の実験なのでその時に着ていた囚人服や看守服がどれ程人の心理に影響を及ぼしたかはわかりませんが、囚人服に女性用のワンピースを着ていたせいか性格が女性らしくなった被験者もいたという。

この実験でもわかるよう「役割」は人の心理に影響を及ぼします。

また被服がその役割を担う事も大きく考えられます。

もしも被服が人に役割をもたらす力があるのならば人の心理を変える事もできるのです。

スーツを着た時に凛々しい気持ちになるのもそんな「役割」を与えたからかもしれません。

他にもデートのとき、仕事のとき、遊ぶとき、様々な状況で服がその「役割」を担っているかもしれませんね。

そこで次回は「被服における自己操作効果part2」といたしまして

「秋葉原のコスプレ」を被服心理のアプローチから解明していきます。

今回はあまり服というよりも社会心理学的な話だったので次回はもっと服に迫った形で書いていきます。

お楽しみに!!

Comments are closed.