トークショーについてきちんと追記しておきたくなりました。
「 売れると案外きもちいい 」
このタイトルにはちょいと個人的な「ビジネス」に対する思いがこもってます。
ボク自身が少し前までそうであったように、ある種のアーティスト気質の作家は「売る」という事に対して必要以上に警戒心と嫌悪感を持っているような気がします。
それはそれで感覚としては間違ってはいない部分が大きいです。
意義と意味のある形は売りづらいというのが本音です。
しかし一方で、ただ単にイメージだけで「売る」ことや「売れる」事を毛嫌いする風潮に自分自身の感覚ながら正直うんざりとくるのですよ。
売るという事はもっと楽しく、進歩性のある事だったのではないのかなぁ、と最近考えています。
例えば、活気のある市場。
「らっしゃい、らっしゃい」「今日はもう完売だよ、残念また明日きなー」
みたいな。意味がどうこうとかではなく、皮膚感覚の向上を促してくれるのが販売の良さで、元来は作る意義の一つだったのではないかと。
なんでその感覚が薄れてしまったか?
多分、ただお金の為だけに、売るためだけに作られた形があまりにも多い所為で「ビジネス」自体に嫌悪感を抱く事になり、その感覚がビジネスに対する一つの共通アイコンにまで成長してしまった結果なんだと思ってます。
でもさぁ、せっかく作ったんだからきちんと売らなきゃ決まり悪いっしょ。
どうせ売るのだったら楽しく売りたい。
そして才能あるバイヤー達は「場」の空気自体やイメージ自体を作り出していて、それは作家の世界観の作り方と似ている部分が多い。
彼らには新しい何かの匂いがする。
だったらビジネスについても、そっち方面から読み取っていけば楽しいんじゃないかしらん?
売る事を楽しく喋れるかもしんない。
そんな感じのタイトルです。