SOMARTAは現在西武渋谷店にて開催中のデザイナー廣川玉枝氏の国内外初の個展「廣川玉枝 身体の系譜」内でのプレゼンテーション発表となった。
「SOMARTAの為だけにデザインされた空間、そこで多くの人に新しい表現を見てもらいたかった。だから今回は新しい方法にチャレンジしたかった。」と廣川氏。一瞬で終わるショー形式の表現方法とは異なる展覧会表現は、より多くの方にSOMARTAの世界観を表現できる設えとなる。
テーマは”KHRONOS”クロノス―時間の神 時を神格化したもの。衣服を纏い、新たなる装いを創造すること。ファッションの本質的概念は「服装」にある。
SOMARTAは常に、時の流れの力に逆らい、耐えうるものを残したいと考えている。デジタル技術を駆使したもの、あるいは太古から存在する人の手の技術を駆使したもの、両者の方法論の混在によるモノづくりを提示している。伝統技術と最先端テクノロジーの相剋は、融合へと進化させ、新しい可能性を示唆することと、技術の伝承と継承、進化へつなげる試みに取り組んでいる。
ライオンは時間の神の神格化を表現。生地を溶解して模様を浮き出す捺染プリントや、レース、デジタルプリント。京都の老舗、創業450年を誇る友禅染の千總や西陣織りの細尾・岡重・和昇苑 4社との協業による、デジタル技術と手加工による友禅箔・刺繍を融合させたハイブリッド友禅染をはじめ、伝統的な型友禅・手染めグラデーションのクチュールドレスや、和紙や箔、漆を織り込み鈍い金属光沢をだす西陣織のテキスタイル技術を用いたジャケットなどを提案。
「古典的なランウェイショーに固執するのではなく、新しい時代のブランドとして、新しいことにチャレンジしていく、そういうことに取り組んでいくことが重要だと考えている。」