デザイナー小高真理が手掛けるニットウェアブランドmalamute。2015S/Sは”transistor radio(トランジスタラジオ)”がテーマ。
子供の頃、夏休みに父とラジオを作った思い出からコレクションがスタート。つまみを回しながら電波をキャッチすると小さな箱のスピーカーからさまざまな音が流れてくる。父とラジオを作るまで目に見えるものごとが全てだった。
目に見えない電波をキャッチするという理屈がなかなか飲み込めなかった不思議な感覚とラジオを作るための部品たち。
一緒にラジオを作るときに、思い出としてみせてもらった工学部時代の父の写真。1969年1970年頃のもの。
目に見えないものごとの存在を理解した時の不思議な浮遊感を波のようなマーブル模様の5色ジャガードニットで表現した。
柄にはラジオを作るときに使用した抵抗器のボーダー模様を取り入れたり、あえて編まない部分をつくる糸を渡すだけの針抜きという技法を使用している。
小高真理 埼玉県出身
2009年文化女子大学卒業、2011年文化ファッション大学院大学卒業後、2012-13AWよりMIKIO SAKABE,Jenny Faxのニットを担当。
2012年12月より自身のブランドmalamuteを立ち上げ、ストールや小物の展開をはじめる。2014-15AW初の展示会を開催。2015S/Sのルックは木村伊兵衛賞を受賞した写真家森栄喜が手掛けている。
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