Fashion Show

TAKAHIROMIYASHITATheSoloIst.

 
「LIVE感のある洋服を創りたかった」と今季のTAKAHIROMIYASHITATheSoloIst.が掲げたテーマは”LIVE”。
生きた動きある洋服を求めることは、洋服が持つLIVEだけでなく、自身のLIVEを確かに感じる。
時代やタイプが異なるような展開は何をどう組み合わせて着こなすのか、極端にオーバーサイズであったり長短のある丈を持ったデザインは、あえて宮下氏が洋服に与えたLIVE感である。
ジャケットやコートには、片サイドベントを左側のみに投げたものもある。それは、上着を着用した状態でポケットに左手を入れることが易しくなり、立ち方ひとつにも動きがつく。一方ノーベントの上着にはベント部分をカーブさせ、膨らみのあるシルエットに仕上げた。このディテールはコーデュロイやヘリンボーンなど、素材の地目合わせにも目を引く。ジャケット・コートの多くに用いられているウエストのドローコードっは、シェイプを調整することでサイズ感であったりシルエットをレクリエーションする。今コレクションにおいて、プレーンでいて上質なカシミアニットスーツや、上着と同様にドローコードが施されたナイロンのトラックスーツ、そしてジャージースーツなど、インフォーマルなアイテムをタカヒロミヤシタザソロイスト。としてのスーツとした。躍動感ある極端にもロングな丈のコートを、スーツに何気なく羽織るバランスは繊細で威厳のある存在感を放つ、スーパーハイウエストなパンツとオーバーウエストのパンツは、相対的な着こなしの差を楽しませる。
洋服のディテールひとつひとつが持つLIVEを感じ、その洋服がまた、違う背格好や振る舞いである人々によってそれぞれの動きを生み出していく、感じたままに転がり、LIVE感を生み出す。
 
今コレクションの根底には、宮下氏の変わらず好きなものとリアリティが込められている。
宮下氏の常としているスタイルから、着る人も見る人もLIVEを感じ、そこから今をLIVEして楽しむことこそがテーマとなっている。 
 
 

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