デザイナー安彦 美之が手掛けるamiu.c。ブランドとしてシーズン毎にテーマを設けるのではなく、場所や環境といったシチュエーションを設定しそこをイメージして焦点をあてたコレクションを製作している。2シーズン目となる今季は南東イングランドで最も美しいと言われる町Rye(ライ)に焦点を当てたコレクション。
一周するだけなら一時間もかからない田舎町は、中世の町並みを残したアンティークの宝庫。
高価な骨董品ではなく、生活に深く長く馴染んだ雑貨類で溢れ、小さな町だと忘れてしまうくらい夢中になり時が経つ。
海にも川にも近く 自然に囲まれた、人と物と時間の、生活と旅と今がゆきかう場所。
前シーズンに引き続き、衣服につけるジュエリーとして、シルバークリップを製作。2014-15 AWではニットキャップに着用するため編地に引っ掛かりにくい作りとなっていますが、取り外しも簡単なので他の衣服にも着用が可能となっている。
エアリーな質感のイタリア製のスライバーニット編地や、カシミヤに匹敵するほどのニュージーランド産エクストラスーパーファインウールを使用したニットなど、軽さとふくらみと暖かさを兼ね備えたプルオーバーを製作。
煉瓦や石畳に見立てた編地部分はロービングスラブヤーンを使用し、フェルトのような特殊な質感となっている。
形状記憶性のある強撚ギャバジンを用いたパーカー・ボトムス類は、独特のシワ感を味わいながらも着易く、扱い易く仕上がった。
また、ラッセルレース機で四角い穴をあけた特殊レースをスウェット地やウールと重ねている。
パターンはメンズライクな構築的なものの中にも、肩をコンパクトに設定し丸みを帯びた外周などで女性らしさを引き出している。
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