tiit

デザイナーの岩田翔氏と滝澤裕史氏によるウィメンズブランド「tiit」が初のランウェイショーを開催した。テーマは“intellectual flowers”

自らの行動力とソーシャルメディアを活かしセルフブランディングしていくフリーランスのキャリア女性。
ある時はとても知的で芯の強い女性像を、ある時はとても純粋無垢な少女性を、あるときは儚く繊細な感情をあらわにし、様々な表情をみせる彼女たちはとても人間的で魅力的。
そんな彼女たちにインスパイアされたという今回のコレクションでは、知的さに加え、強さ、儚さなど様々な要素をミックスさせ新しい女性像を描いた。

ピアノの音色のもと、ファーストルックはプレーンなホワイトシャツワンピースで登場。アシンメトリーなシルエットのスカートを素材違いで用いたり、ロングベストのマニッシュなアイテムには大振りのフリルをあしらい、シャツ×パンツの端正なスタイルには分厚いサテン地、形は華奢なリボンを付け、オレンジピンクのワンピース、ミントグリーンのニットワンピースなどのフェミニンなアイテムには男性的な高い台襟の付け襟をプラスするなど、ソフトとハードなエレメントを織り交ぜたコレクションを展開。
バックミュージックの音色は“Boys Get Hurt”との共作で、ピアノの音色、儚い音、ロマンチックな音をベースに作り、後半に行くに連れてベース音やウーハー音を足し躍動感を出したと言う。

今回のインスピレーション源であるキャリア女性に関して「今流行っているノマドスタイルとかもそうなんですけど、もっと自由にソーシャルメディアなど昔にないものを使って業界の垣根を越えて活躍している方達もいる。昔の方たちと違うのは自分でブランディングしているんですけど、結構自分の弱い部分とか自分の悩みをソーシャルメディアで発信して、そこで共感を得て人気が出る。共感から相談を受け、発信力を高めていくという手法が僕の中で凄く今っぽい。今までのファッションは距離が遠いものというか、憧れのものだったんですけど、今の時代はあまりにも距離が離れているというよりはもっと身近で親近感がある中での憧れが必要なのかなと。」と語った。

Photo:Tomohiro Horiuchi Text:Kumiko Kobayashi


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