Fashion Show

DRESSEDUNDRESSED

『IN YOUR HEAD「頭部は生きた存在の顔。」』画家フランシス・ベーコンの言葉からインスパイアされた今シーズン。肖像画を得意とするベーコンは人間をありのままに描かず、ダークな内面表現している作品が見られるということから派生し、前回の”ホムンクルス”をテーマとした秋冬コレクションを受け継ぎつつ、外側の考察から内面へと移行した。

ショーのオープニングに流した映像作品には、金のマイラーフィルムで顔を覆い尽くした透明人間の姿、テープを剥いでいくことで露になる人間の姿が描き出されている。

所々にダークネイビーを混ぜながらも、白シャツにブラックパンツを始め白と黒の世界が目の前に広がる。「ベーコンの絵画に見られる有彩色を取り入れることも検討した」とデザイナーの北澤氏。「 元来、日本人の髪や目の色ということで見出された黒だが、純粋に黒と白の世界にどうしても惹かれてしまいます」と語り、モノトーンを軸に展開をした。

テーラードジャケットにハイウエストパンツ、ロング丈のスタジャン、レザートップス。全てメンズとレディースでデザインを統一しつつ、微細なサイズ感や着丈で男性らしさ、女性らしさを見出す工夫をしているが、今回重用視したのは「ジェンダー・フリー」を追求したデザインであるという。

また現在、ザ・ウールマーク・カンパニーが主催する「International Woolmark Prize(インターナショナル・ウールマーク・プライズ)」のファイナリストに選出されているDRESSEDUNDRESSED。新たなコレクションピースを制作予定だが、今回もウールモヘアのジャケットやパンツなど、ウールを使用したアイテムを登場させている。 なお、インターナショナル・ウールマーク・プライズは、来年の2月17日のロンドン・ファッションウィーク会期中に最終選考が行われる。

Photo:Yoshiaki Miyahara Text:Tomoka Shimogata


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